西武で絶対的なエースとして君臨している今井(C)Getty Images NPBで異彩を放つ“怪腕”は、米球界でも注目を…

西武で絶対的なエースとして君臨している今井(C)Getty Images
NPBで異彩を放つ“怪腕”は、米球界でも注目を集める存在と化している。西武のエース、今井達也だ。
現在27歳の右腕のポテンシャルに疑いの余地はない。2016年のドラフト1位で、作新学院から西武入りを果たした今井は、2023年に自身初となるシーズン2桁勝利(10勝)をマーク。真価が問われた昨季も10勝(8敗)、防御率2.34を記録し、リーグトップの187奪三振で初のタイトルも受賞。過渡期にあるチームにあってリーグ屈指の安定感を誇っている。
【動画】今井は9回も圧巻の3者連続三振締め!球団新の17奪三振を記録した
5月に自己最速となる160キロも記録した今季も、ここまで20先発で9勝(5敗)、防御率1.50、159奪三振をマーク。さらに奪三振率9.96、QS率75.0と、文字通りエース級の支配力を発揮している。
球界内でも評論家の間からNPBナンバーワン投手との声も上がり、名実ともに「球界屈指のエース」としての声価を高めている今井。そんな成長著しい27歳にはメジャースカウトも熱視線を注いでいるという。
日夜、各国球界の移籍情報を熱心に伝えている米専門サイト『MLB Trade Rumors』は、今オフにNPBがポスティングを公示する可能性のある選手を列挙した特集記事を掲載。その中で「各球団が最盛期の投手に対して支払う契約規模が高騰している昨今の市場事情を考慮すると、イマイの市場参加は誰よりも興味深いと言える」と主張。MLB球団による獲得競争がし烈を極める可能性を示唆した。
ここ数年で飛躍的に成長している今井の現状について「22年シーズン以降で防御率は驚異の2.10で、最速が160キロに対するNPBでは非常に珍しいパワーピッチャー」と絶賛した同メディアは、「推定される契約額は、最低でも8000万ドル(約118億4000万円)から最高で2億ドル(約296億円)近くなる」と力説。そして、「来年に28歳という年齢、投手としての能力、近年の成績から判断すると、もしも、ライオンズが最終的にイマイを放出する選択をした場合、今冬のメジャーリーグの移籍市場でも最高額の契約を結ぶ投手となる可能性がある」と予測した。
「すでに多くのスカウトが日本で視察をしているというイマイに対して、MLB球団は、おそらく投手としての能力と未知数な魅力に高額を支払う。そのため彼は他の投手よりも、かなり高い収入力を持つことになるはずだ」
現時点で今井の正式な意向は明らかになっていない。それでも米球界内で“若獅子”に対する評価が上昇しているのは間違いない事実と言えそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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