◇国内女子◇ニトリレディス ゴルフトーナメント 初日(28日)◇北海道CC大沼C(北海道)◇6955yd(パー73)◇…

アマチュア中澤瑠来が好発進(Atsushi Tomura/Getty Images)

◇国内女子◇ニトリレディス ゴルフトーナメント 初日(28日)◇北海道CC大沼C(北海道)◇6955yd(パー73)◇曇り時々晴れ(観衆1018人)

6月「日本女子アマ」覇者の中澤瑠来(るな)が首位に2打差3位でスタートした。570ydの最終9番(パー5)で左ラフから92ydの3打目を48度のウェッジでショートサイドの右3mにつけ、6個目のバーディでフィニッシュ。5アンダー「68」でまとめた一日を「なかなか良かったです。初日にやらかすことが多いので、そこをクリアできました」と落ち着いた口調で振り返った。

強豪・埼玉栄高では岩井ツインズの1年後輩で、卒業4年目の22歳。昨年まで最終2度を含む4年連続でプロテストに落ちた。同学年でジュニア時代に戦った川崎春花櫻井心那神谷そら佐藤心結らはすでにプロとなり、ツアー優勝を飾っている。

「身近だった人が活躍していて“なんで自分は…”と思うことはありました」。今週、コース入りして櫻井と顔を合わせて、日本アマ優勝を祝福してもらった。「本当にうれしかった」というものの「アマチュアだしな…」という複雑な思いはどうしたってある。

昨年からスポンサーになってもらったゴルフ5の契約プロ、穴井詩イ・ナリ(韓国)らとの合宿に参加させてもらい、ツアープロのゴルフを吸収してきた。一方、埼玉・東松山CCでは研修生として世話になり、出勤時は午前6時半からクラブハウス前の玄関に立ち、来場者に「いらっしゃいませ」と頭を下げ、バッグを整理。キャディマスター室でお手伝いもして、空き時間に練習をさせてもらう。

「技術は多少上がったかもしれませんが、イライラしなくなったり、精神的に落ち着いてきた部分が大きいと思います。プロのみなさんを見て、マネジメントをより考えるようになりましたし」

名前は「瑠来」と書いて「るな」と読む。中澤家に「宝石が来てくれた」と両親がつけてくれた。残り3日。ツアー優勝となれば、そのままプロ転向できるが、そんな夢を「あまり考えていません」と追い求めてはいない。頭にあるのは、日本女子アマ優勝で最終(11月4日~7日/岡山・JFE瀬戸内海GC)から受験できる5度目のプロテスト。「この大会は昨年も出させてもらって予選落ち。なので、まずは予選通過したいです」。地道な下積みの階段を、一歩ずつ上っていくつもりだ。(北海道七飯町/加藤裕一)