レッズ打線を翻弄して三振の山を築いた大谷(C)Getty Images 観る者の胸をすくような快投だった。 現地時間8月…

レッズ打線を翻弄して三振の山を築いた大谷(C)Getty Images

 観る者の胸をすくような快投だった。

 現地時間8月27日、本拠地でのレッズ戦にドジャースの大谷翔平は「1番・DH兼投手」で先発登板。投げては5回(87球)を投げ、被安打2、1失点、9奪三振と好投。打っても5打数1安打と活躍した。

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 投打で存在感を誇示したこの日の大谷。とりわけ圧巻だったのは「投手」の方だ。

 初回に2三振を奪って勢いに乗った右腕は、その後もスライダーとカーブ、そして最速100.3マイル(約161.4キロ)を叩き出した4シームでレッズ打線を翻弄。3回にノエルビ・マルテのソロ本塁打を被弾したが、その後も投球はブレず。終わってみれば、9つと三振の山を築いた。

 6月16日(現地時間)の実戦復帰から8月も怪我なく投げ切った。23年9月に執行した右肘側副靭帯損傷に対する手術から長くリハビリを重ねている大谷だけに、常に故障再発のリスクは付きまとう。ゆえに一部のメディアや識者の間では「普通の先発のように投げさせ続ければ、リーグ最高の打力を失うリスクがある」(MLBの公式ネット局『MLB Network』の司会ブライアン・ケニー氏談)と問われてもいる。

 ただ、エースとしての“支配力”は見せてはいる。ここまで11登板を消化した大谷は、防御率こそ4.18ながら、奪三振率は12.25。空振り率も51%と図抜けている。

 ゆえに継続して大谷を「投手」として使い続けるべきという意見が高まっているのも事実だ。米スポーツ専門局『FOX Sports』のアナリストであるベン・バーランダー氏は、自身のポッドキャスト番組『Flippin’ Bats』において「SNSか何かであなたに『ショウヘイはもう登板すべきじゃない』という誰かがいたら、そういう人には『バカだな』とハッキリと言っていい。彼は超一流の投手だ」と熱弁を振るった。

 米球界でも屈指の「大谷マニア」として知られるバーランダー氏は、「彼の投げているボールの球威は健在だし、100マイル(約160.9キロ)も出ている」と指摘。懸念されるコンディション面に問題がないとした上で、「今のドジャースには彼のピッチングが必要だ」と訴えた。

「たしかに彼のビルドアップは完全に終わっていないし、実戦で投げているけどリハビリも完了してはいない。それでも彼は100マイルとあれだけの変化球を投げているんだ。そして打線の援護も乏しい今のドジャースが置かれた状況で、ショウヘイが投げることはプラスアルファでしかない。ロースター枠も余分に取っているわけじゃないから、投げてくれるだけでチームは得をするんだ。少なくとも自分は今季の彼を見て『もうだめだ』なんて思ったことはない」

 そして、「彼に対して『もう投げずに打者だけに専念すべき』と言うのは、あまりに短絡的だ」と論じたバーランダー氏は、「勘弁してくれ。そんなのはナンセンスで、馬鹿げている。そんな議論は視野が狭くて、浅はかすぎる」と断言。最後まで「投手・大谷」の継続を訴え続けた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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