◇米国女子◇FM選手権 事前(27日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6598yd(パー72)メジャーチャンピ…
◇米国女子◇FM選手権 事前(27日)◇TPCボストン(マサチューセッツ州)◇6598yd(パー72)
メジャーチャンピオンとして凱旋出場した国内ツアー「meijiカップ」の後、山下美夢有はリラックスがてら軽井沢や横浜に足を運んだ。「日本をめっちゃ満喫してきました」。キャディバッグは持参しない充実のオフを過ごしつつ、試合に出場しなかった2週間のあいだには父・勝臣さんとのスイングチェックも忘れなかった。
米女子ツアーは待望の初勝利でもあった「AIG女子オープン(全英女子)」以来、4週ぶり。コースで長い時間を過ごす様子は以前とちっとも変わらない。日本人史上6人目(7勝)の女子メジャー制覇も振り返れば、「調子が良くて勝てた感じではなかったんですよね。なんとか勝てたんですけど、もうちょっと良いショット、良いイメージでやりたかったな」とすら思う。
理想のスイングを追求する半面、コースチェックにも余念がない。ルーキーにとっては今大会も初出場。「うまくいかない時でも安定したゴルフをしたい。やっぱり上位にいる選手はそういう時でも絶対にスコアをまとめてくる。この辺は大事かなと思います。スイングは徐々に良くなればいいなぐらいの気持ち。そこに神経ばかり使うのも疲れると思うので」と目指す動きとゲームとは別物として考える。「それ(ショット)以外、ショートゲームなんかでもスコアづくりはできると思う」と好成績を出す術はいくつも知っている。
年間ポイントレース(レース・トゥ・CMEグローブ)は現在5位。プレーヤー・オブ・ザ・イヤーは4位、ルーキー・オブ・ザ・イヤーは2位につける。シーズン後半戦は個人賞の争いも激しくなる。「でも、この結果も初めはあまり想像してなかったんです」と、前半戦と同じようにガムシャラに参戦初年度をプレーするつもり。
今は10月、初めて行くハワイで開催される「ロッテ選手権」(ホアカレイCC)も楽しみ。「家族も来てくれる。たくさん観光できる感じではたぶんないと思うんですけど、知り合いのお店なんかにも行けたら」と目を輝かせる。「いつかハワイでプライベートでやりたいです。ゴルフを」。快挙にたどり着いても、寝ても覚めても頭にはクラブとボールがいつもある。(マサチューセッツ州ノートン/桂川洋一)