<第107回全国高校野球選手権大会:沖縄尚学3-1日大三>◇23日◇決勝◇甲子園 沖縄尚学(沖縄)が、全国の強豪に逆転勝…
<第107回全国高校野球選手権大会:沖縄尚学3-1日大三>◇23日◇決勝◇甲子園
沖縄尚学(沖縄)が、全国の強豪に逆転勝ちし、悲願の夏甲子園初優勝を果たした。春2回の優勝と合わせ、春夏3回目の優勝。甲子園優勝回数で興南の2回(春1、夏1)を抜いて沖縄勢単独トップとなった。比嘉監督は左腕エースとして1回、監督として2回、すべての優勝を導いた。
最後のマウンドにいたのは、左腕エースの末吉 良丞投手(2年)だった。8回途中からリリーフとして登板し、日大三(西東京)の猛攻を耐え、リードを守り切って「胴上げ投手」となった。昨秋に150キロをマークし、一躍全国をその名をとどろかせた。明治神宮大会、今年のセンバツと全国の舞台を踏んだが、思うような結果を残せなかったが、この夏は大変身した。沖縄大会で再び150キロをマークして三振ショーを披露。その実力を甲子園でも発揮して頂点まで上り詰めた。
背番号10の新垣 有絃投手(2年)の力も大きかった。末吉に頼らない2人目の投手として、甲子園に入ってから好投をすることで自信を深め、決勝でも先発を任せられた。日大三打線を8回途中まで1失点。2回以降はゼロを並べた。投手力が重要となる夏甲子園で優勝できた「立役者」だったかもしれない。
打っては「新4番」の宜野座 恵夢捕手(3年)が奮闘した。決勝で3安打2打点の活躍。準決勝から4番に座り、2試合連続の猛打賞をマークしてみせた。守っても2年生投手2人をリードし、チームを優勝に導いた。宜野座は「結果が出せない時期もあったが、夏優勝することができてうれしい。応援していただいた沖縄県民のみなさんに感謝して沖縄に帰りたい」と胸を張った。
末吉は新チームからも主力で君臨する。「全ての試合で僅差で勝ち抜いてきて、来年の新チームに向けていい経験値が得られた」と語気を強め、ともにマウンドを守ってきた新垣有について「優勝したことはこのうえない経験だった。また来年(甲子園に)来られるかどうか分からないけど、また2人で頑張っていこうと話しました」とキッパリ。再び「タッグ」を組んで連覇を目指すことを誓い、甲子園にしばしの別れを告げた。