(第107回全国高校野球選手権大会決勝 沖縄尚学3―1日大三) 沖縄尚学が3―1で初の全国制覇を果たした直後、敗れた日…

 (第107回全国高校野球選手権大会決勝 沖縄尚学3―1日大三)

 沖縄尚学が3―1で初の全国制覇を果たした直後、敗れた日大三の選手たちの振る舞いが素晴らしかった。

 沖縄尚学の校歌が終わり、満員の一塁アルプス席にあいさつを終えた直後だ。三木有造監督の音頭のもと、選手たちは二塁と右翼の中間あたりに並び、三塁側の沖縄尚学のアルプス席に向かって一礼。その後、外野席やバックネット裏、内野席に向かっても頭を下げた。

 三木監督は「もう最後ね、ありがとうございましたと。皆さんにですね。西東京大会でもそうだったので。ファイナルというか、決勝は、みんなでやろうって」。

 沖縄尚学の優勝インタビュー中も、全員が一塁ベンチ前に並び、本間律輝主将らが時折拍手を送っていた。

 日大三は、小倉全由・前監督の時代から「かっこいい人間になれ」と選手たちに言い聞かせている。一戦一戦、成長を見せた選手たちについて、「うれしいというか、ここまでよくがんばってくれたなと思います」と三木監督。

 4万5600人が詰めかけた満員の甲子園で熱戦を繰り広げた日大三が最後に見せたのは、「グッドルーザー」の振る舞いだった。