(19日、第107回全国高校野球選手権大会準々決勝 横浜7―8県岐阜商) 4点を追う六回表。横浜は敵失などで2点を返し、…

(19日、第107回全国高校野球選手権大会準々決勝 横浜7―8県岐阜商)

 4点を追う六回表。横浜は敵失などで2点を返し、2死二塁で池田聖摩(2年)に打順が回った。

 「俺が決めるんじゃなくて、つなぐ気持ちで打席に立った」。フルカウントから直球を中前にはじき返し、1点差に詰め寄った。

 小学生だった2018年、大阪桐蔭の春夏連覇に刺激を受けた。特に、根尾昂(中日)の投打での活躍に目を奪われた。

 横浜に入学し、春の選抜では遊撃手として優勝に貢献した。今大会の前には「春夏連覇なんて、小学生の時は憧れていただけ。本当に狙える立場になってうれしい」と語っていた。2回戦では投手としても登板し、3回1失点。憧れの根尾に一歩近付いた。

 この日、試合に敗れ、先輩たちから「お前らの代で春夏連覇してくれ」と声をかけられたという。「来年は自分が引っ張っていきたい」。涙を浮かべながら、そう決意した。(中嶋周平)