◇国内男子◇ISPS HANDA 夏に爆発どれだけバーディ取れるんだトーナメント 最終日(17日)◇御前水GC (北海…

感涙後、仲間に手荒い祝福を受ける比嘉一貴(C)JGTOimages

◇国内男子◇ISPS HANDA 夏に爆発どれだけバーディ取れるんだトーナメント 最終日(17日)◇御前水GC (北海道)◇6932yd(パー72)◇雨(観衆761人)

ツアー史上最も身長の低い158㎝で賞金王に輝いてから3年。久々のタイトルに比嘉一貴は泣いた。「なかなか勝てないことが続いた中でのうれしさと、一緒に戦ったキャディ(牧野嵐望さん)が僕の幼なじみ。一緒に勝ちたいっていう夢じゃないですけど、それも加えて感極まりました。やっぱり、うれしいですね…うん」。2022年だけで4勝を挙げた男が、ひとつ勝つ重みをじっくりとかみ締めた。

4日間でバーディ2090個とイーグル以上63個は直近5シーズンで最多。記録的伸ばし合いは通算30アンダーを出してもプレーオフにもつれた。米澤蓮に並んだ正規18番(パー5)でピン下3mに絡めた3Wのセカンド、プレーオフ2ホール目で決着のイーグルにつなげた残り244ydからの7W…。そんな数あるスーパーショットよりも、この日唯一スコアを落とした14番のボギーパットを誇る。

雨風が強くなった時間帯で1Wショットが乱れ、ラフからのセカンドも花道左のラフへ。慎重なクラブジャッジから40ydのウェッジショットも感触こそ悪くなかったが、手前のカラーに落ちた。さらにパターを握った寄せは、すでに水たまりができていたグリーンで急失速。それまで競技委員に確認してもプレー続行の答えは変わらなかった中での不運。「本当なら、入っていたかもしれない…」。やり場のない思いをグッとこらえ、2.5mのボギーパットを必死にねじ込んだ。同組でバーディを奪った古川龍之介に首位を譲る形になろうと、この一打があったから7mを沈めた16番、イーグル逃しの18番という2つのバーディにつながった。

総距離の短いコース、ソフトなグリーンコンディション、攻めやすいピン位置…。主催する国際スポーツ振興協会の掲げる大会コンセプトに沿ったセッティングで、ひたすらバーディを狙い続けた74ホールで発見もある。「確かにゴルフが“ちっちゃく”なって、バーディ数が少なくなっているということがあった」。最近はティショットでしっかり攻めたのに、2打目で安全策を選んでいなかったか。それが許されない伸ばし合いで、「イケイケドンドンじゃないけど、こういうゴルフもできるんだな」と気付かされた。

冷静に考えれば、過去に通算20アンダー超えのタイトルも4度経験している。「振り返ってみたら、結構ビッグスコアを出して優勝しているんです。自分が思っている以上に、バーディ合戦が向いているのかな」。賞金王の看板とともに乗り込んだ欧米ツアーで苦しみ、いまもなお海外への挑戦を諦めない30歳。かつての自信とスタイルを取り戻した先には、新たな世界が広がっている。(北海道苫小牧市/亀山泰宏)