17日、県岐阜商が2009年以来16年ぶりとなるベスト8進出をかけ明豊と対戦する。 上位進出のカギを握るのが7番を任され…
17日、県岐阜商が2009年以来16年ぶりとなるベスト8進出をかけ明豊と対戦する。
上位進出のカギを握るのが7番を任される横山 温大外野手(3年)だ。
生まれつき左手指がない中でも、シャープなスイングで力強い打球を飛ばす。初戦では4打数2安打をマークし、5回には低めのチェンジアップを振り抜いて同点打を放つなど、得意のバットで勝利に貢献した。
15日の2回戦でも、第1打席に2試合連続となるヒットを記録すると、守備ではライトから好返球を見せ攻守に躍動。さらには6回の第3打席、無死1塁で打席が回ると、見事な送りバントを決めてチャンスを拡大した。「1ストライクを取られてしまったが、方向関係なく打球を殺せば2塁は間に合わないと思った」と落ち着いて球を見極め、投手の前に転がし役割を全うした。
ハンディを感じさせないはつらつとした姿は、多くの高校野球ファンを魅了する。特に打撃面では外野の間を抜ける打球も鋭く、上位打線を任されても驚きはしない。それでも藤井 潤作監督は「意外とクリーンアップで始まった時に、チャンスに回ってくる。そこで一本打ってくれる」と7番での起用を続けている。指揮官に厚い信頼を寄せられる横山も「塁に出てチャンスメイクする場面や、ランナーを返す場面がある。臨機応変に打撃を変えている」と期待に応えるべく、工夫をこらしながら試合に臨んでいる。
「ハンディがあって注目もされている。その分活躍してチームに貢献したい」
九州の強豪・明豊相手にも実力を発揮できるのか。横山の一挙手一投足に注目が集まっている。