◇国内男子◇ISPS HANDA 夏に爆発どれだけバーディ取れるんだトーナメント 2日目(15日)◇御前水GC (北海…
◇国内男子◇ISPS HANDA 夏に爆発どれだけバーディ取れるんだトーナメント 2日目(15日)◇御前水GC (北海道)◇6932yd(パー72)◇晴れ
前半17番、古川龍之介は今週26ホール目で初めてボギーを喫した。3Wのティショットで「あり得ないチーピン」が出て左の林へ。正面の木をかわしつつ、グリーン右手前に広がる池に届かないよう丁寧に刻んでの3オン2パットに「パートライも惜しかったから、良かったかな」と自分なりに納得していたが、心の奥では「同じ組の2人にめっちゃ申し訳ないことをしたな…」と同伴競技者に謝っていた。
初日だけで700個のバーディと18個のイーグルが飛び出した壮絶な伸ばし合いは2日目も続いた。鈴木晃祐、岡田晃平とともに回った予選ラウンドで最初にボギーをたたいたのが古川だった。「絶対、みんな(3人ともボギーを打ってないと)分かっていたと思うんです。『あっ、やったなコイツ』って。でも、個人的にはそれで気合が入りました」と笑う。18番(パー5)でバウンスバックを決め、後半アウトでも5バーディを追加。連日の「64」で通算16アンダーとし、優勝戦線で折り返した。
東北福祉大出身で同学年の鈴木と1学年下の岡田とは、日大主将の時からしのぎを削ってきた。2022年の「日本アマ」では首位で最終日を迎えながら岡田に逆転で敗れてタイトルを逃した。その時3位の蝉川泰果、11位の鈴木と3人でイタリア開催の「世界大学選手権」に出場したことも思い出だ。
「(ペアリングが)学生の試合みたいで、楽しかったですね。でも、楽しいだけじゃなくて、みんなそれぞれに負けたくないと思ってやっている」。お互いに学校の名を背負い、プライドをかけてぶつかり合った時がよみがえるような2日間。この日は「65」の岡田、「67」の鈴木を上回ってトータルでも一歩前に出たことはちょっとだけ誇らしい。
直近の2週前「リシャール・ミル チャリティトーナメント」では最終日最終組を回って自己最高3位に入った。首位タイで迎えた3日目に「ティショットが荒れ散らかした」ことは貴重な経験。「あの時はインパクトで緩んでいた。あしたからビビらなければ、大丈夫」と自分に対して言い切れる。
米国で星野陸也のキャディを務めている薬丸龍一氏とのコンビも心強い。「『25アンダーに行ってからが勝負』と言われている。それまではバーディを獲っても忘れて、一打一打に集中しています。自分ひとりじゃ、たぶんそうは思えない。ありがたいです」。早くもリベンジのチャンスが訪れた。(北海道苫小牧市/亀山泰宏)