アジアを代表するトップアスリートとして注目される大谷とソン・フンミン(C)Getty Images 新たにアメリカに上陸…

アジアを代表するトップアスリートとして注目される大谷とソン・フンミン(C)Getty Images

 新たにアメリカに上陸したアジアンスターの存在が国際的な関心を集めている。現地時間8月6日、米メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルスFCとの電撃契約を交わした韓国代表FWソン・フンミンだ。

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 まさに驚きの決断だった。前所属のトッテナムとは2006年6月までの契約を残していたソン・フンミンだったが、「心が空っぽになるぐらいトッテナムに全てを捧げた」と移籍を決断。欧州クラブからの関心も集めた中で、MLSの新興クラブを新天地に据えた。

 注目されるのは、ピッチ上での影響だけではない。アジアコミュニティも多いロサンゼルスにおいてソン・フンミンは、高い集客力や新規スポンサー開拓など多岐にわたる影響が見込まれている。

 そうした中で比較対象となるのは、同じロサンゼルスを拠点とするドジャースのメガスターである大谷翔平だ。23年12月に10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)という規格外の契約を交わした日本人の存在は、「共通点が多い」と話題となっている。

 ソン・フンミンの母国韓国のニュース局『KBS News』は「スポーツの聖地であるロサンゼルスに、韓国と日本のトップアスリートであるソンと大谷が集結した」と、あらためて日韓両スポーツ界が誇る英雄の存在を強調。「ふたりが、時を同じくして、同じ場所でプレーすることになったのは、運命的なことかもしれない」と論じた。

「韓国と日本を代表する二人の選手は、スキル、人格、そして代表チームへの献身など、多くの共通点を持っている。そして、ソンとオオタニは他のトップ選手にはない、他に類を見ない資質を備えている。

 互いにクラブチームだけでなく、母国の代表チームにも献身も示してきた。それはソンと同様に、大谷もそうである。国際試合の少ない野球界では、多くの選手があらゆるリスクを考慮してWBCの出場には慎重だが、大谷はWBCにおいて投打両方でプレーし、皆を驚かせた」

 さらに「ソンは日本でも高い知名度を誇り、一方、韓国では大谷人気が高いという特徴がある」と両雄の秘める絶大なる人気とカリスマを伝えた同局は、スポーツの垣根を越えた“比較論”も展開している。

「両者は日韓両国で愛されているため、当然のように比較の対象となり、どちらが優れているかについて議論が交わされることもある。興味深いのは、そうした議論を重ねるうちに、ファン同士の意見が似通ってくる点だ。

ソンが、世界有数の競争力を持つプレミアリーグで得点王に輝いたことを、日本のファンも高く評価している。一方で漫画のような活躍を見せる大谷は、韓国国内でも歴代日本選手の中で最も高い人気を誇る。両選手ともに能力だけでなく人間性も優れている点について、両国で高く評価されている」

 世界的な関心を集めるソン・フンミン、そして大谷。この日韓が誇るスターがロサンゼルスでどのような活躍を見せ、どれだけの影響を国内外にもたらすのかは、興味深く見つめたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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