パドレスをけん引するタティスJr.(C)Getty Images 遠い存在となっていた“銀河系軍団”を追い越した。現地時…

パドレスをけん引するタティスJr.(C)Getty Images
遠い存在となっていた“銀河系軍団”を追い越した。現地時間8月13日、本拠地で行われたジャイアンツ戦でパドレスは11-1で大勝。今月3日時点で9ゲーム差もあった首位ドジャースを猛追し、ついには単独首位に浮上した。
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負傷者が相次いだドジャースは、7月4日のアストロズ戦から7連敗を喫するなど低調なパフォーマンスに終始。どうにも加速しきれないスター軍団を尻目にパドレスは、同期間中に22勝12敗と大幅に勝ち越し。ペナントレースがいよいよ終盤戦を迎えようかという8月に首位の座に就いた。
開幕前から「打倒・ドジャース」を掲げてきたパドレスを発奮させたのは、6月の直接対決での“騒動”だったのかもしれない。
まさに“合戦”の様相を呈した。敵地での4連戦で両軍合わせて8つの死球が飛び出した戦いは、まさにやられたらやり返すという「報復」の応酬。大谷翔平(ドジャース)も標的となった戦いの中で、パドレス側はフェルナンド・タティスJr.が3つの死球を受けるなど、徹底的にやられた。
ただ、このライバル対決を白熱させた“死球合戦”が、パドレスナインの闘志を燃やしていた。サンディエゴの日刊紙『San Diego Union-Tribune』の取材に応じたタティスJr.は、当時の心境を問われた際に「内角を攻められて、そうなると分かっていた」と告白。自身が狙われていることを理解していたと明かした上で、こう続けている。
「もちろん、あの時、俺はマウンドのあいつらに向かって突進することもできた。でも、俺が自分を抑えたのには理由がある。もしも、マウンドに駆け上がっていれば、ただ、あいつらと話すだけでは終わらない。きっと我を忘れて感情をコントロールできなくなるからね。それに、そうすることで得られるものよりも、失うものの方が大きいと考えたんだ。だから、とにかく試合に続けて、ドジャースに勝つ方法を見つけようと思えたんだ」
さらに「自分は野球をするためにここまで来た。くだらないことにかける時間はない」とも言い切ったタティスJr.。彼が怒りに我を忘れず、冷静に務めたことが、チームのケミストリーを高め、その後の快進撃に繋がったと言えるかもしれない。
果たして、パドレスの勢いはどこまで続くのか。ドジャースとの地区優勝争いはシーズン終盤を前に大きな盛り上がりを見せている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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