遠藤の危機管理能力をスロット監督はどう評価するか(C)Getty Images プレミアリーグは今週末より新シーズンが幕…

遠藤の危機管理能力をスロット監督はどう評価するか(C)Getty Images

 プレミアリーグは今週末より新シーズンが幕を開ける。昨季王者のリバプールは現地時間8月15日、ボーンマスをアンフィールドに迎え初戦を戦う。加入3シーズン目の遠藤航は今季も起用法が注目される中、開幕戦からのスタメン出場の可能性を論じる声もあるようだ。

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 昨シーズン、リーグ戦ではほぼシーズンを通して控えに回った遠藤は、試合途中よりピッチに立つという展開が続き、本来のポジションである守備的MF、さらにセンターバックとしてもプレー。アルネ・スロット体制の下では、特にゲーム終盤におけるディフェンス面での貢献が目立った。

 だが今季開幕を前に、プレシーズンでのチーム状況、さらにはクラブ事情などから、遠藤を先発で起用すべきとの声が現地メディアを通じて伝えられている。

「金曜日のボーンマス戦を前に、アルネ・スロット監督は決断を迫られている」

 そう伝えるのは専門サイト『ANFIELDINDEX』だ。リバプールのオフの補強や、選手層は申し分ないと評する同メディアは、直前に行われたコミュニティ・シールドでのクリスタルパレス戦で「守備面でのカバー不足が露呈した」と指摘。PK戦にまでもつれ敗れたゲームとなったが、カウンターでのピンチが多かったと振り返るとともに、内容について語ったクラブOBスティーブ・ニコルのコメントも掲載。

「パレスとの試合でカウンターを受けた原因の多くは、ボールロストから誰も止めに行けなかったことだ。それは懸念材料になるだろう」

 また、ライアン・フラーフェンベルフが第一子誕生で開幕戦を欠場、アレクシス・マクアリスターは負傷からの回復途上という状況も踏まえ、ニコル氏はより守備重視で臨む必要があると訴えており、「スロットはエンドウの先発起用を考えなければならないかもしれない」とも述べている。

 さらに、『ANFIELDINDEX』も日本人MFのスキルについて、「昨季も随所で存在感を示したエンドウは、最終ラインの前で信頼できる盾となる存在だ。試合を読む力と相手の攻撃を寸断する能力は特に重要になり得る」と太鼓判を押す。

 加えて、5シーズン振りにディフェンディングチャンピオンとして迎える開幕、期待と重圧に覆われる本拠地のゲームであることからも手堅い戦いが重要と説き、その上で同メディアは、「この初戦でのスロットの選択は、今季の行方を左右する可能性があり、エンドウを先発で起用する決断こそが、王者が最高の形でシーズンをスタートさせる鍵になるかもしれない」などと綴っている。

 これまでもさまざまなシチュエーションで自身の能力を最大限に発揮してきた遠藤。まもなく迎える開幕ゲーム、そして長いシーズンの中でも、どのような形であれ、チームの期待通りのプレーを見せてくれるはずだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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