◇米国女子◇ザ・スタンダード ポートランドクラシック 事前(12日)◇コロンビア・エッジウォーターCC (オレゴン州)◇…

◇米国女子◇ザ・スタンダード ポートランドクラシック 事前(12日)◇コロンビア・エッジウォーターCC (オレゴン州)◇6497yd(パー72)
25歳になった夏は普段なら「眠たくなっちゃう(笑)」と遠慮しがちな読書にも励んでいる。「ノートなんかも付けるようにして。ちょっと新しいことにも挑戦しています」。3年目の米女子ツアーで低迷する西村優菜は、6月末のダブルス戦「ダウ選手権」以来、約1カ月半ぶりに主戦場に戻ってきた。
メジャー2大会を含む欧州シリーズ3試合の出場権を得られず、長い時間を日本で過ごした。7月末には国内ツアー「大東建託・いい部屋ネットレディス」に出場(46位)。オープンウィークにリフレッシュにも勤しみながら、散乱していた気持ちを整えて再渡米した。
5月「ブラックデザート選手権」からの5戦連続を含む10試合の予選落ちを経験している今季。突発的に大きく右に飛び出すショットミスに悩み、スコアメークが難しくなった。不振脱却のきっかけをなかなかつかめず、「試合をやるのも嫌だった。コースに出るのも嫌だった。右に出たらもう怖くて打てなくなった」と明かす。

日本での充電期間中、ゴルフに関するメンタル本などを手に取り、一つひとつの事象を分けて考えること、次の一打に集中することの大切さを再認識した。「右へのミスはまだ出てしまう。でも、出てしまった事実を受け止めて、嫌がらずに振れるようにはなってきている。大東建託でも1、2回そういうミスがあったけれど、すぐに立て直せた」と今は思える。
そうやって、小さな日々の前進を感じること自体も勉強しているポイント。「私は良かったところをとにかく探せないタイプ。海外の選手は何かのせいにしてでも、いい意味で自分をポジティブに保つのがうまい。だから私も一日ひとつでも、ふたつでも良かったと思うところを探す努力をしたい」
年間ポイントレース(レース・トゥ・CMEグローブ)は143位。101位以下であれば予選会行きが決まり、来季の出場権確保は厳しい状況にある。そんな窮地で立てた目標は「結果を求めたくなる試合が続く中で、どれだけボールに集中力を向けられるか」。徹底的に自分と向き合う。(オレゴン州ポートランド/桂川洋一)