大谷に対するロバーツ監督の苦言を、韓国メディアも驚きを持って報じている(C)Getty Images「オオタニを批判する…

大谷に対するロバーツ監督の苦言を、韓国メディアも驚きを持って報じている(C)Getty Images

「オオタニを批判するなんて…それも1分間で2度も」——韓国メディア『OSEN』が現地時間8月12日に、こう驚きをもって報じたのは、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督による珍しい大谷翔平に対する苦言だった。その背景には、チームが直面する危機感が色濃く反映されていると、同メディアは伝えた。

【動画】ロバーツ監督が苦言を呈した大谷翔平の三盗失敗シーン

 大谷は米国時間10日に、本拠地ドジャースタジアムでのブルージェイズ戦に「1番・DH」で先発。41号を含む4打数2安打1打点、2四死球と気を吐いたが、チームは4-5で逆転負け。救援陣が8、9回に計3失点し、打線も得点圏で10打数1安打と拙攻が目立ち、残塁は17に膨らんだ。

『OSEN』は試合後のロバーツ監督はの談話を紹介。「今日は負けるはずがないと思っていた。何度も相手を危機に追い込んだのに勝ち切れなかったのが残念だ」と述べつつ、矛先を大谷にも向けた。

 まず問題視したのは、6回2死一、二塁の好機。打席には第1打席で本塁打を放っていたフレディ・フリーマン。二塁走者の大谷は初球に三盗を敢行し、アウトになった。指揮官は「あれは彼の判断だった。いいプレーではなかった」と手厳しかった。

 さらに9回裏、一死満塁で迎えた大谷の打席。新人左腕メーソン・フルハーチとの9球の攻防の末、外角低めのスイーパーに空振り三振。この場面についても「最後に大谷が三振するとは思っていなかった。その状況では絶対に結果を出さなければならなかった。低い球にバットを出すのはあってはならない」と苦言を呈した。

『OSEN』は、ロバーツ監督が大谷を名指しで非難するのは極めて珍しいと指摘。それが1分間に2度も起きたことを「異例」と強調した。

 その背景には、ナ・リーグ西地区で独走していたチームの失速があるとした。7月以降のドジャースは15勝18敗と負け越しており、2位パドレスとのゲーム差は「2」と接近。救援防御率はリーグ21位の4.24と低迷している(成績・記録は米国時間8月10日現在)。

 また、ロサンゼルスの日刊紙『Los Angeles Times』の報道を引用し、パドレスがトレード期限までに大型補強を行ったのに対し、ドジャースのテコ入れは不十分だったと伝えている。

 トレード期限は過ぎ、現有戦力での戦いが続く。負傷者リストからの復帰組やマイナーからの昇格候補はいるが、首位を守るためには、看板スターも含めた「ミスのない野球」が求められると、韓国メディアは警鐘を鳴らしている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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