(15日、第107回全国高校野球選手権大会2回戦 東洋大姫路―花巻東) 選手の自分と審判の父。ともに甲子園のグラウンド…
(15日、第107回全国高校野球選手権大会2回戦 東洋大姫路―花巻東)
選手の自分と審判の父。ともに甲子園のグラウンドに立てる、これが最初で最後の夏になる。
東洋大姫路(兵庫)の城下雄飛投手(3年)は「不思議というか、光栄というか、うれしいというか。変な気持ちです」と笑う。
父・武士さんも今夏、初めて甲子園で審判をすることになったからだ。
城下投手は小学1年の頃に野球を始めた。当時は捕手をしていた。試合があると、ミットを構える自分の後ろに、父が主審として立った。
ボールを後ろにそらしたり、ミスをしたりすると、「真後ろから怒られた」。当時の父は厳しかった。ただ、振り返ってみると、「自分のことをしっかり見てくれることがうれしかった」と思う。
東洋大姫路に入学すると、何も言わずに送り迎えをしてくれた。練習試合の日は、投球内容などを父と話し合った。表情や態度、野球に取り組む姿勢――。「自分でも分かっていることだけど、なかなか直せなくて」。何度も父に言われて、腹が立つこともあった。
それでも、父は一番厳しいようで、一番応援してくれていると感じている。「正しいことを言ってくれて、正しい方向に導いてくれる存在」という。今夏の兵庫大会前には、「メンバーを外れた人の分まで頑張れよ」と言ってくれた。
そんな父が甲子園に立つことを聞いたとき、「自分も負けられない」と気合が入った。「ずっと支えてもらって感謝の気持ちしかない。甲子園で投げて、結果で恩返しをしたい」(原晟也)