明秀日立の強肩捕手・野上 士耀は初めての甲子園に臨んだが、初戦敗退に終わった。聖隷クリストファーの好左腕・高部 陸投手の…

明秀日立の強肩捕手・野上 士耀は初めての甲子園に臨んだが、初戦敗退に終わった。

聖隷クリストファーの好左腕・高部 陸投手の前に苦しみ、第1打席は145キロのストレートに空振り三振に終わったが、「相手は2年生投手なので負けてたまるかという気持ちでした」と強気な気持ちで打席に入った野上は最終打席で141キロのストレートを逃さず、レフトオーバーの二塁打を放った。

 名港ボーイズ時代は中学球界を代表する強肩強打のスーパー中学生捕手として騒がれた。多くの名門校に誘われる中、金沢成奉監督を慕って同校に入学した。しかしリード面で苦労し、なかなか投手の持ち味を引き出せず、出場するポジションでは捕手ではなく、打力を活かしての外野手だった。野上は「自分は単純な性格なので、ストレートで行けると思えばストレート中心で攻めるようなリードをしていて、状況によってのリードが出来ていませんでした」と反省する。前チーム捕手・明石新之助(亜細亜大)からリードを学び、自ら本を読んで、勉強を重ねた。

 自慢のスローイングでは「捕ってから投げるまでの速さには自信があります。だけど、それを意識しすぎると、コントロールが乱れるのであまり意識しないことを考えています」と語るように、伸びのある球筋で、二塁ベースに到達。イニング間の送球でも1.9秒台の強肩を披露し、7回表、盗塁阻止の二塁送球では1.93秒を計測。二塁ベースに入った遊撃手のグラブへ一直線に決まるストライクスローだった。

 試合に敗れたが、攻守ともパワフルなプレーを見せた。高校通算15本塁打の強打、抜群の強肩はドラフト級のパフォーマンスはあるが、今後に向けて野上は「大学進学など監督と相談して進路を決めたい」と語った。

 全国で1勝を挙げられなかったが、苦労して掴んだ正捕手になるまでのプロセスは必ずや次のステージで活きるはずだ。