今年のダービー卿CTを制したトロヴァトーレ(牡4、美浦・鹿戸雄一厩舎)が、エルムステークス(3歳上・GIII・ダ17…
今年のダービー卿CTを制したトロヴァトーレ(牡4、美浦・鹿戸雄一厩舎)が、エルムステークス(3歳上・GIII・ダ1700m)でダートに初挑戦する。
トロヴァトーレは父レイデオロ、母シャルマント、母の父エンパイアメーカーの血統。母は未出走だが、半兄のライツフォルはダートのオープンで活躍中。伯母のディアドラは17年の秋華賞と19年のナッソーS、叔父のフリームファクシは23年のきさらぎ賞を制している。遡れば曾祖母は名繁殖牝馬のソニンクなので、近親にはロジユニヴァースやソングライン、パンジャタワーなどのGIウイナーが並ぶ。
ここまで11戦6勝。デビューから新馬、葉牡丹賞と連勝。その後のトライアルで結果を残せず、クラシック参戦は果たせなかったが、ここでマイル路線に切り替えたことが吉と出た。2勝クラスを1戦、3勝クラスを2戦でクリアすると、リステッドのキャピタルSでもウォーターリヒトからハナ差の2着に奮闘。年が明けて同じくリステッドのニューイヤーSを快勝すると、前々走のダービー卿CTで重賞初制覇を果たした。前走の安田記念では17着に大敗したが、相手強化に加え、道中で力む面もあったので、十分に見直し可能だ。
今回は初ダートがカギとなるが、父レイデオロ×母の父エンパイアメーカーという配合は、むしろ砂向きのイメージすらある。そして兄のライツフォル以外にも、母系にはランフォルセやノーザンリバー、フリームファクシなど、ダートの活躍馬がズラリ。北の大地で砂の新星誕生となるか。その走りから目が離せない。