「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

和田 康士朗 わだ・こうしろう

富山GRNサンダーバーズ
左投左打 184cm68kg 1999年1月14日生

184cmの長身を駆っての50メートル走は5秒8。遠投も107メートルと抜群の身体能力を誇る左投外野手。今季入団したルートインBCリーグ・富山GRNサンダーバーズでは、主に左翼手として68試合に出場、262打数71安打1本塁打14打点14盗塁・打率.271と埼玉県立小川高卒1年目としては上々の成績を残し、チームの「ADVANCE‐WEST」前期優勝の原動力となった。

ただし、この和田。高卒1年目であっても「高校球児」の経験はない。埼玉県立東松山市出身で市立市の川小4年時に野球を始め、市立北中でも軟式野球部に所属したが、高校では野球部でなく、陸上部に入部したからである。

ただ、走り幅跳びの選手として練習を積むうちに野球への情熱が再燃。1年冬には陸上競技を辞め、地元の社会人クラブチーム・都幾川倶楽部硬式野球団に入団。家族的、かつ限られた時間の中で濃密な練習を行う先輩たちから刺激をもらい、2年間でチームの主力選手に成長。3年秋にはルートインBCリーグのトライアウトに挑戦し、ルートインBCリーグドラフト1位指名を富山GRNサンダーバーズから受けるに至っている。

過去に中学卒業でドラフト指名を受けた例や、海外のハイスクール経由でドラフト指名を受けたケースはいくつかあるものの、高校年代で社会人野球を経験した選手がドラフト指名を受けるとなれば、これは「史上初」の出来事。後期優勝・信濃グランセローズとの地区チャンピオンシップでチームは2連敗敗退に終わるも、自身は第2戦に本塁打を放ちパワーもアピールした和田は、「高校球児未経験・クラブチームプレー選手」のパイオニアとして、全ての方々への感謝を胸に運命の瞬間を待つ。