(25日、第107回全国高校野球選手権群馬大会準決勝、健大高崎12―0東農大二=六回コールド) 「目立つタイプじゃない」…
(25日、第107回全国高校野球選手権群馬大会準決勝、健大高崎12―0東農大二=六回コールド)
「目立つタイプじゃない」。そう自認する健大高崎の杉山翔大が、この日は豪快な一発を放った。
相手先発は、秋の関東大会で横浜(神奈川)を7回2失点に封じた好右腕の山田琉聖。五回1死満塁の好機で、6番の杉山が右打席に入る。初球、サインはスクイズ。しかし、低めのバウンドした変化球に、寝かせたバットは当たらない。スタートを切った三塁走者は、タッチアウトとなった。
「反省は後で」
頭を切り替え、ヒッティング。2ストライクから内角の直球に反応し、体をくるっと回転させた。高々と上がった打球は左翼席中段に飛び込む3ランとなり、リードを7点に広げた。
一回の適時二塁打を含む3安打4打点の活躍で、決勝進出に貢献。堅実な二塁守備と、しぶとい打撃を武器とするが、これで2試合連続の本塁打だ。
杉山は泥だらけのユニホームで照れ笑いを浮かべ、「丁寧にやった結果が、今回目立った活躍につながったのかな」。
打線の大量得点で、最速156キロのエース石垣元気の温存に成功した。27日の決勝の相手は、前橋育英に決まった。夏は過去4度決勝で対戦し、健大高崎が全敗している。ライバルとの大一番に、最高の形で臨む。(大宮慎次朗)