<2025年全国高等学校野球選手権滋賀大会:綾羽6-3伊香>◇22日◇準々決勝◇マイネットスタジアム皇子山 昨夏準優勝校…
<2025年全国高等学校野球選手権滋賀大会:綾羽6-3伊香>◇22日◇準々決勝◇マイネットスタジアム皇子山
昨夏準優勝校の第3シード・綾羽が3回戦でセンバツ出場校の滋賀短大付を下した伊香に勝利。2年連続の準決勝進出を決めた。
伊香のエース・安井 天良投手(3年)は粘り強い投球が持ち味の右腕。綾羽は1回裏に3四球で一死満塁のチャンスを作るが、5番・藤井 羚優外野手(3年)が二塁への併殺に倒れて先制点を奪うことができない。
それでも綾羽は2回裏、二死二、三塁から2番・磯谷 哉斗外野手(3年)の左前適時打で1点を先制。3回表に追いつかれたが、その裏に一死二塁から藤井が右中間への適時三塁打を放って再び勝ち越すと、続く6番・経免 拓隼内野手(3年)がスクイズを決めてリードを2点に広げた。
それでも実力校を破って8強までコマを進めてきた伊香も食い下がる。4回表に一死一、三塁とピンチを招いたところで綾羽は先発の米田 良生有投手(2年)からエースナンバーを背負った左腕の藤田 陸空投手(3年)に継投。「三振を取れるのは藤田」というのが千代 純平監督の狙いだった。
「欲を言えば三振を狙っていました。スクイズも頭に入れていました」という藤田は指揮官の期待通りに連続三振を奪い、無失点で切り抜ける。5回表には味方の野戦とスクイズで2点を奪われて追いつかれたが、その裏に相手の失策で勝ち越すと、その後も着実に追加点を奪って、伊香を引き離す。
リードをもらった藤田は6回、7回を無失点に抑えると、8回からは右横手投げの安井 悠人投手(3年)に継投。9回は連続四球で一死一、二塁のピンチを招いたが、ここも踏ん張って、タフなゲームを制した。
3投手の継投で相手の攻撃を3点に留めた綾羽。今大会は6人の投手をベンチに入れている。試合前に千代監督は「残り3試合で27イニング。6で割ったら、4~5回になるから、1人4回投げる気持ちで配球していくぞ」と選手たちに伝えたそうだ。
突出した実力を持つ投手はいなくても総力戦で滋賀の頂点を目指す綾羽。悲願の甲子園初出場まであと2勝だ。