(第107回全国高校野球選手権大阪大会5回戦 大阪桐蔭8-0高石=7回コールド) 「ありがとう」「ありがとう」。敗れた後…
(第107回全国高校野球選手権大阪大会5回戦 大阪桐蔭8-0高石=7回コールド)
「ありがとう」「ありがとう」。敗れた後、選手一人ひとりに声をかけ、背中をたたいてねぎらった。最後の試合、高石の嶋田蓮悟主将(3年)がグラウンドでプレーすることはなかった。
3回戦の試合中に腰に痛みを感じ、その後、普段の力でバットが振れなくなった。4回戦は初回だけ守備につき、交代。限界だった。
「仲間の力を信じて任せます」。松村平監督に、5回戦は出場しないと申し出た。
相手は昨年の優勝校の大阪桐蔭。三回までに6点を失ったが、ベンチから笑顔で「相手も同じ高校生。自信を持って!」と声をかけ続けた。
五回2死で打席に入る大塚紘和選手(3年)には「楽しんで打てよ!」と言った。初球をたたき、右前に抜けるチーム初安打。「打てた」。嶋田主将は自分が打ったようなうれしさを感じた。
試合後、「最後まで諦めずに全力で戦ってくれた」と仲間をたたえた。笑顔は涙に変わっていた。「みんなは家族のような存在。つらいこともあったけど、このチームの主将ができて、本当に良かった」(渡辺萌々香)