(22日、第107回全国高校野球選手権滋賀大会準々決勝 綾羽6―3伊香) 伊香のエースは、今夏も、タフな好投手だった。準…
(22日、第107回全国高校野球選手権滋賀大会準々決勝 綾羽6―3伊香)
伊香のエースは、今夏も、タフな好投手だった。準々決勝で敗れたが、対戦した綾羽の監督が「脱帽。本当にいいピッチャー」とたたえたほどだった。
安井天良(たから)投手(3年)。昨秋から背番号1をつける最速140キロの右腕だ。今大会は初戦の瀬田工戦、3回戦の滋賀短大付戦で完投。2年連続8強の立役者になった。
昨夏のマウンドで躍動したのは、エース竹原夏輝さん(当時3年)。安井投手は竹原さんから、投手としての考え方などを学んだ。そして、竹原さんと同じく、チームの大黒柱になった。
準々決勝で対戦した綾羽は打線が絶好調。安井投手は7四死球と制球に苦しむ場面もあったが、変化球を織り交ぜるなど工夫をし、8回を1人で投げきった。チームは3―6で敗れたが、「安井は調子が悪いなかでも、よく投げてくれた」と田中良監督。
安井投手は試合後、「まだもっといい投球ができたし、いいところまでいけたと思う」。チームを引っ張ってきたエースは唇をかみ、悔しさをにじませた。(仲程雄平)