北大会は21日、エスコンフィールド北海道で準決勝2試合があった。白樺学園は12安打の猛攻で好投手を擁する士別翔雲を下し…

 北大会は21日、エスコンフィールド北海道で準決勝2試合があった。白樺学園は12安打の猛攻で好投手を擁する士別翔雲を下し、連覇に王手。旭川志峯は帯広大谷に八回の好機を生かし逆転勝ち。2022年(校名は前身の旭川大)以来となる3年ぶりの決勝に進んだ。白樺学園と旭川志峯の決勝は初の顔合わせ。

 ◎…白樺学園が2年連続の決勝進出を決めた。一回、上の単打に犠打飛を絡めて先制。三回は2死からランニング本塁打を含む6連打が出て突き放した。神谷、谷内、冨沢の継投を無失策の守備でもり立てた。士別翔雲は初めて先頭が出た五回、森下の右中間を破る適時二塁打などで追い上げた。先発大橋広は146球と力投したが球威に疲労の陰がみられた。

 ◎…旭川志峯は隙を突き2球で逆転した。八回、二塁走者中村が上田の中前打からの送球で捕手の捕球が乱れた間(記録は上田の適時打)に生還。その間に三塁進塁した上田は、億貞の初球の内野安打で勝ち越しの本塁を踏んだ。帯広大谷は泉がテンポよく投げ、犠打を3度阻むなど主戦の役割を果たした。井上の長打で先取した六回にもうひと押ししたかった。

 白樺学園は、中継ぎを挟む場合もあるが、先発・神谷からクローザー・冨沢への継投が勝利の方程式。旭川志峯は犠打や機動力を駆使する攻撃パターンで崩せるか。白樺学園の継投のタイミングが一つのカギとなるだろう。

 旭川志峯は、背番号1の右腕・河合は準決勝に登板なし。連戦となる両校投手陣の疲労度合いも気になるところだ。

 安打数は5試合で白樺学園41安打に対し、旭川志峯48安打。ただ、白樺学園は本塁打3本と爆発力がある。旭川実やクラーク国際など強豪を破り実力を示した白樺学園に対し、旭川志峯も準決勝で逆転勝ちした勢いがある。両校は昨夏の準決勝で対戦し、白樺学園が12―2で勝利している。(中沢滋人)