第107回全国高校野球選手権山形大会は20日、中山町のヤマリョースタジアム山形で準々決勝2試合があった。いずれも投手戦…
第107回全国高校野球選手権山形大会は20日、中山町のヤマリョースタジアム山形で準々決勝2試合があった。いずれも投手戦となり、酒田南は2―0で東海大山形を完封。日大山形は2―1で羽黒に競り勝ち、準決勝に駒を進めた。21日は準々決勝の残り2試合がある。
(20日、第107回全国高校野球選手権山形大会準々決勝 日大山形2―1羽黒)
勝って奢(おご)らず、負けて腐らず。凜(りん)とした4番打者の姿は、元大リーガーの松井秀喜さんを思わせる。今大会最多の2本塁打を放った、羽黒の五十嵐奏汰(かなた)選手(3年)だ。
身長164㌢と小柄だが、思い切りのいいアッパースイングで打球を遠くに飛ばす。
2回戦の山形工戦で、右越え2点本塁打。3回戦の寒河江戦で、右越え本塁打。2試合連続のアーチで球場をわかせた。
だが、表情ひとつ変えず、淡々とダイヤモンドを一周した。
「試合は何が起こるか、わからない。だから、平常心を心がけています。本塁打を打っても、感情は出しません。うれしい気持ちは、試合後に取っておきます」
破壊力は、軽重2本のバットで鍛えた。フリー打撃では通常より重い1・2㌔のバットを使って筋力を増やし、素振りでは軽い600㌘のバットを速く振って、スイングの切れを磨いた。
この日の準々決勝。相手の日大山形には徹底して警戒された。緩い球でタイミングを外され、外角攻めに苦しみ、4打数無安打に倒れた。
それでも、「4番が悔しがったり、悲しんだりしたら、ベンチが暗くなる」と耐え、最後まで自分を律しつづけた。
野球は社会人で続けるつもりだ。「同じフルスイングで、またホームランを打ちたい」と奮起を誓った。(渡部耕平)
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(20日、第107回全国高校野球選手権山形大会準々決勝 酒田南2―0東海大山形)
背番号13。東海大山形の佐藤洸優(こうゆう)主将(3年)は、一塁コーチとして声を張り続けた。
「自分から志願しました。塁に出た仲間を一番近くで励まし、支えることができるので」
守備や打撃ではレギュラーの座は奪えなかったが、「声ならチームに貢献できる」と考え、縁の下の力持ちに徹することを決めた。
準々決勝の酒田南戦でも、コーチスボックスから打者や走者を鼓舞した。
ベスト4には届かなかったが、悔いはない。「最後までやり切ることができました。最高のチームメートを誇りに思います」と笑顔で語った。(渡部耕平)