<2025年全国高校野球選手権東東京都大会:岩倉8-3明大中野>◇18日◇4回戦◇明治神宮球場 ノーシードの強豪・岩倉が…

<2025年全国高校野球選手権東東京都大会:岩倉8-3明大中野>◇18日◇4回戦◇明治神宮球場

 ノーシードの強豪・岩倉が明大中野との実力校対決を制してベスト16入りを決めた。

 145キロ右腕・佐竹翔太投手(3年)が6回裏、二死一、二塁からマウンドに登り、自慢の速球で抑えると、7、8回も無失点に抑え勝利に貢献する好リリーフだった。ここまで計3試合に登板して、無失点の快投を見せている。

「先発の上原(慶大)の投球を見ていると、速球、変化球も合わせられていた。それ以上の速球を投げてつまらせる投球ができればと思った」

 速球主体の投球で明大中野打線を抑えた。この冬は肘のけがもあり、体幹トレーニング、下半身のトレーニングを重点的に行い、今年の5月に最速145キロに到達した。また84年のセンバツ優勝投手で、岩倉を指導している山口重幸氏(元ヤクルト)からフォームのリズム感と軸足の使い方を学び、レベルアップにつなげた。そんな佐竹は高卒プロ志望を宣言した。

 180センチ72キロと均整が取れた体格。躍動感溢れる投球フォームから繰り出す伸びのある速球は光るものがある。佐竹は「高卒プロになるために入学から練習に励んできました。監督から『ドラフト1位で行ける選手を目指すぐらい』の気持ちでやれといわれています。ギリギリで入ろうという気持ちでやるな。それほど厳しい世界だということを常々いわれています」と語る。豊田監督も「取り組みについてもまだまだです。ただこうやって一戦、一戦、自信をつけてやっていければと思います」と厳しい評価を送りながらも、この大会でレベルアップすることを願っている。

 岩倉は帝京と同じブロックに入った。次なる一戦へ向けて、佐竹は「自分が自信にしているストレートで押して三振を奪う投球スタイルを貫きたいですが、相手が格上なので、自分の中でしっかりと分析と対策をしながら臨んでいきたい」と意気込んだ。

  この夏からドラフト候補として浮上した145キロ右腕は自身の評価を高める大会にする。