(18日、第107回全国高校野球選手権京都大会4回戦 京都国際3―2京都共栄) 七回、京都共栄のエース・小林海翔(かい…
(18日、第107回全国高校野球選手権京都大会4回戦 京都国際3―2京都共栄)
七回、京都共栄のエース・小林海翔(かいと)さん(3年)の姿はマウンドに無かった。6回を投げて被安打3、無四球、無失点。球数はわずか56球だったが、六回終了後、「限界でした」と自ら監督に交代を申し出た。
前の試合から左ひじの痛みを抱えていた。それでも、「言い訳にしたくない」と、この日も先発のマウンドに上がった。
相手は、昨夏の全国王者・京都国際。試合は、エース左腕・西村一毅さん(3年)との投手戦となった。「西村くんはピンチで三振を取れるのがさすが」。六回までに9三振を奪った西村さんに対し、小林さんは一つ。それでも、ストライク先行で打たせて取り、得点を許さなかった。
昨夏は控え投手。秋に両腕を大きく広げる投球フォームに変え、制球力が向上。春の府大会を制し、今大会は背番号1を背負った。「春がまぐれだとは思われたくなかった」と、実力を証明する夏に挑んだ。
最後はサヨナラで敗れたが、小林さんに涙はなかった。「悔しいけど、すごく充実した3年間でした」(木子慎太郎)