(17日、第107回全国高校野球選手権東東京大会4回戦、堀越2―1東亜学園) 春の覇者、東亜学園が自分たちの野球ができず…
(17日、第107回全国高校野球選手権東東京大会4回戦、堀越2―1東亜学園)
春の覇者、東亜学園が自分たちの野球ができずに、4回戦で姿を消した。
延長十回表の東亜学園の守り。1死二、三塁、堀越の代打に右前安打を打たれ、勝ち越し点を許した。ただ、右翼・鈴木朝陽(3年)からの好返球で2人目の生還を阻止。武田朝彦監督はこのプレーで逆転を信じた。「1点でおさまった。何とか(点を)取り切れるか」
裏の攻撃。「絶対に、かえってこいよ」。タイブレークの走者に、選手たちがベンチから声を飛ばす。その思いに応え、重盗で無死二、三塁へと好機を広げる。一打逆転の場面。だが、あと一本が出なかった。武田監督は試合後、目を赤くしながらいった。「もう一回、逆転できる力をつけきれなかった」
一点に強くこだわってきたチームだった。打てない分、いかに点を取るか。夏に向けて、準備を重ねてきた。
昨秋の都大会、2回戦で敗れた。この敗戦で、チームで決めたことは「三振をしない」。バットに当たれば、何かが起こるかもしれない――。そんな思いからだった。
冬の間、厳しい練習を重ねてきた東亜学園は今春、躍動した。都大会を制し、今夏は第1シードで臨んだ。
迎えた今大会、難しいとされる初戦の3回戦を危なげなく突破。三振も三つと意識がチームに浸透していることをうかがわせた。
この日も序盤は狙い通りだった。三回無死一、三塁からスクイズ(記録は安打)で1点を先取。理想通りの形で先行したが、後が続かない。五回以降は無安打に抑えられ、三振は全部で八つも記録した。
東亜の野球がなぜできなかったのか。主将の山下海龍(3年)は、「足を使った野球、バントをからめた野球、守り勝つ野球……。バントで先制点を取れたところまでは自分たちの野球ができているように見えていたけど、攻撃でミスが出た。同点にされてからは粘りきれず、自分たちの野球を出せなかった」と話した。
そして、続けた。「周りの人に支えられて、やっとここまでこられた矢先に負けた。最後は、甲子園に行って終わりたかったな」=神宮(野田枝里子)