(15日、第107回全国高校野球選手権香川大会2回戦 寒川3―1高松東) 「歴史を変えよう」をスローガンに、初の甲子園…
(15日、第107回全国高校野球選手権香川大会2回戦 寒川3―1高松東)
「歴史を変えよう」をスローガンに、初の甲子園出場を目指した夏だった。
八回裏、高松東の森井銀冴投手(3年)は相手打者を左飛に打ち取ると、グラブをたたいてベンチへ戻った。
「リラックスを心がけました」。得意なスライダーを中心にした投球で、五回以降は無失点で抑えた。
昨夏の大会は当時2年だった森井投手にとって、成長の夏だった。公式戦初勝利となった初戦で手応えをつかむと、最速143キロを記録し、大会前より球速が5キロ速くなった。勝ち上がったチームは45年ぶりのベスト4の快挙を成し遂げた。
今年の夏は、変化球だけでなく、直球の速さや質も磨いてのぞんだ。しかし、この日の初戦は「緊張で力みが出た」という前半に3点を奪われた。九回表に自らの犠飛で1点を返すも、その後は続かず試合終了。夢はついえた。
目を真っ赤に腫らし「歴史を変えられなかった。この思いは2年生に託したい」と話した。(木野村隆宏)