(13日、第107回全国高校野球選手権香川大会2回戦 坂出工5―4善通寺一=延長十回タイブレーク) 去年の夏と同じよう…
(13日、第107回全国高校野球選手権香川大会2回戦 坂出工5―4善通寺一=延長十回タイブレーク)
去年の夏と同じようには終わらせたくなかった。
3点を追いかける八回裏2死一、三塁、坂出工の大福誠喜主将(3年)は打席に入る前、大きく深呼吸をしてからバットを構えた。
「ここで打たないと負ける。積極的にいこう」
重圧は感じつつも、冷静でいることも忘れなかった。初球から振って適時打とし、追い上げムードを演出。一塁ベース上で雄たけびをあげた。
昨夏の大会3回戦、丸亀城西戦。1点を追う九回表2死一、二塁の好機で打席が回ってきた。しかし、緊張で力んでしまい、三振に終わった。涙が止まらなかった。
「あの悔しさはずっと心の中にありました」
大事な場面で力みすぎる課題を克服するため、試合の場面を想定して行うケースバッティングなど実戦的な練習を重ねた。「八回のあの場面で打つために1年やってきました。気持ちの面で成長できたと思います」
さらに盗塁で二塁に進んだ後は、味方の適時打で三塁走者に続いてホームに滑り込み、同点に。勢いづいたチームは、延長十回タイブレークでサヨナラ勝ちをおさめた。
「勝てたことが一番うれしい」と喜びつつも、目標の甲子園出場に向けてはまだ一歩前進したに過ぎない。「守備では課題があった。次に向けてやれることをコツコツやっていく」と話した。(木野村隆宏)