(13日、第107回全国高校野球選手権岩手大会1回戦 花巻東7―1盛岡中央) 一回表2死無走者。盛岡中央の佐々木玲太主将…
(13日、第107回全国高校野球選手権岩手大会1回戦 花巻東7―1盛岡中央)
一回表2死無走者。盛岡中央の佐々木玲太主将(3年)が花巻東のエース、金野快投手(3年)の低く落ちるフォークをすくうように打ち返すと、右越え二塁打に。得点に結びつかなかったが、先制の好機を作り出した。
これぞ、取り組んできた「花東(はなとう)対策」のたまものだった。
8強入りした選抜大会の動画で金野投手を研究し、低めの直球や落ちる変化球への対策を徹底した。選手同士のミーティングで、長打力ある相手打線に備え、外野手を下げるなどの対策も練った。
安打数は花巻東より1本少ないだけの7本。佐々木主将は八回、犠飛で1打点を挙げて一矢報いた。
6月の抽選会で、ノーシードの花巻東と1回戦での対戦が決まった。昨夏の準々決勝で敗れていて雪辱したい相手だが、くじを引いたとき佐々木主将は「最初からか」と心の中で嘆いたという。
学校に戻ってからのミーティングで、うなだれる部員もいた。でも甲子園へ行くには、乗り越えなければならない。「最初からあたるなんて最高だ」と気持ちを切り替えるよう、佐々木主将は促した。「花巻東を倒そうと全学年で努力して、強くなれた。負けましたが、それが良かったと思います」と話した。(長野剛)