昨夏甲子園準優勝の関東第一。今年は13年ぶりのノーシードスタートとなった。秋から春にかけて公式戦は4試合しかできておらず…
昨夏甲子園準優勝の関東第一。今年は13年ぶりのノーシードスタートとなった。秋から春にかけて公式戦は4試合しかできておらず、米澤 貴光監督は「経験値が少ないのが課題です」と語る。そんな中、6月8日に行われた貴重な機会、大阪桐蔭との親善試合では5対4で勝利を収め、夏に期待を持たせてくれた。
ノーシードから2年連続の夏の甲子園出場を狙う関東第一の戦力を追った。
【投手】145キロ右腕、野球センス抜群の左腕の2枚看板で勝負
石田 暖瀬投手(3年)が仕上がってきた。前チームから投打ともに潜在能力の高い二刀流として注目されていたが、春の都大会では怪我もあり、登板することができなかった。しかし、大阪桐蔭との親善試合では5回を投げて、3失点と力投を見せた。最速142キロの速球を両サイドに投げ分け、本人が得意とする130キロ前半のスライダーはカウントも取れて、空振りを奪える。石田の目処が立ってきたのは好材料だ。
前チームから経験豊富な左腕・坂本 慎太郎投手(3年)は大阪桐蔭戦で4回1失点の好投。この1失点もポテンヒットで失ったもので、大阪桐蔭打線を完全に翻弄していた。春の都大会・東亜学園戦では5失点完投負けを喫している。この試合の直球頼りになってしまった投球パターンを反省し、変化球の割合を増やしたという。スライダー、カーブ、チェンジアップの精度は非常に高く、空振りを奪うことができる。打者を見て投球ができるようになった。
右の石田、左の坂本の2枚看板に加え、石井 翔投手(2年)、松澤 琉真投手(3年)の両左腕も浮上した。石井は130キロ前半の速球、切れのあるスライダーで勝負し、松澤もスリークォーター気味から120キロ後半の速球、スライダーで打たせて取る投球が光る。
昨夏も継投策で勝ち上がったが、その路線は今年も続きそうだ。
【野手】昨夏甲子園準優勝した2人の主軸打者が中心に
野手陣は6月、大阪桐蔭との親善試合で速球派右腕・中野 大虎投手(3年)から5得点を記録したように、140キロ台の速球に対してもしっかりと弾き返せる打力の高さがある。
打線のキーマンは中野から本塁打を打った越後 駿祐内野手(3年)。1年夏からスタメン出場している右の強打者で、センター方向へ打ち返すことを意識し、広角に強い打球が打てる。前チームから大事な場面で結果を残しており、勝負強さは驚異的だ。3番を打つ坂本も抜群のバットコントロールで、好投手から安打を量産する。
小林 響葵内野手(3年)は173センチ80キロのがっしりした体型をした右打者で、速球投手に対しても振り負けしないパワーヒッター。積極的に盗塁を仕掛け、ファーストだけではなく、外野を守れるユーティリティぶりが光る。
この3人が中心となるが、ほかにも関東第一らしいミート力の高い打者が揃う。劣勢になっても盗塁を仕掛け、相手の隙が見えれば、徹底的に次の塁を狙う関東第一のスタイルは健在だ。
米澤監督は「今年は髙橋 徹平内野手(中央大)のようなスラッガーがいないからこそ1人1人の力を結集して戦うことが大事」と語る。
大阪桐蔭との親善試合では、1年生も起用され、能力も高かった。米澤監督は「うちの選手層ではベンチ入り25人だと、ちょうどバランスよく回るのですが、20人になるといろんなことが求められるので、絞るのが大変です」と語っていた。ベンチ入りは3年生中心で構成することになった。
この夏は3年生たちが実力を発揮し、ノーシードから頂点に立つことができるか注目だ。