今季も打者として異彩を放ち、声価を高める大谷。(C)Getty Images 今季もドジャースの大谷翔平は、規格外のパフ…

今季も打者として異彩を放ち、声価を高める大谷。(C)Getty Images

 今季もドジャースの大谷翔平は、規格外のパフォーマンスが衝撃を生んでいる。

 その凄みは何よりも数字が物語る。現地時間7月11日時点で、打っては打率.278、32本塁打、60打点、長打率.614、OPS.997のハイアベレージをマーク。投げても6月16日の実戦復帰以来、4試合に登板して、防御率1.50、WHIP0.83という成績を出している。投手としてスモールサンプルの感が否めないが、それでも投打二刀流のサイクルをふたたび回し始めた事実に変わりはない。

【動画】ついに出たスプラッシュヒット!大谷翔平が32号で日本人初の快挙

 今のペースを維持すれば、年間で、54本塁打、三塁打12本、得点153、盗塁21、OPS+176という、歴史的なシーズンをまたしても記録する。そんな大谷だけに、必然的にキャリア4度目となるMVP受賞を確実視する声も高まっている。

 米メディア『The Athletic』の名物記者ジェイソン・スターク氏は、毎年恒例の「MLBのシーズン半ばアワード」と題する記事を掲載。その中でナショナル・リーグのMVPに大谷を厳選した。

 無論、ライバルがいないわけではない。とりわけ今季は躍進するカブスを支え、打率.269、25本塁打、OPS.862、27盗塁をマークするピート・クロウ=アームストロングも「筆頭候補」として考えられる。

 だが、スターク記者は「クロウ=アームストロングこそが2025年のMVPだと主張できる根拠を探した。しかし、残念ながら、他の選手たちにオオタニの受賞を覆すほどの根拠が足りない」とキッパリ。初受賞の2021年から4年間で3度もリーグ最高の選手に選ばれている大谷が受賞することへの“反発”を理解しつつ、持論を展開する。

「『一体何年連続で同じ賞を同じ男に与えるんだ?』『退屈だ』。数多くの人たちが、ショウヘイ・オオタニという男が我々とは違う銀河系から来たエイリアンの超人だとあまりに言われすぎて、『もうたくさんだ!』と言う寸前かもしれない。そんなことは分かってる。だが申し訳ない。ただただ十分な理由がなかった」

 スターク記者は何もクロウ=アームストロングを毛嫌いしているわけではない。「この男の守備を見るためだけにお金を払ってもいいと思っている」。それでも大谷を推挙する理由は、圧倒的な打力だ。

 大谷はPCAよりも長打率で70ポイント以上も勝り、OPSでは150ポイント以上、出塁率でも80ポイントも上にいる。さらに歴代でも今季の大谷に近い成績を残している打者は、1921年のベーブ・ルース、1955年のウィリー・メイズしかおらず、球史においても稀有だという。

 まさかの“受賞疲れ”という異例の流れも生まれている。それでもなお、目の肥えた記者が、「誰かがオオタニの代わりにMVPのトロフィーを勝ち獲るのに本当に相応しくなる年が来るかもしれないが、今年はその年になりそうではない」と推挙するあたりに、大谷の異端さがにじみ出ていると言えよう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】「ああ、なんてこった。水中に叩き落とした」大谷翔平のスプラッシュヒットに米記者も“感嘆” 打球は一直線で海へ125メートル弾

【関連記事】ド軍3人の若手先発投手による“変革”「6人体制に戻す可能性がある」苦境のローテに希望の光

【関連記事】再始動した二刀流は「普通じゃない」 元MLB投手が指摘する大谷翔平の“懸念”「彼を失えば、ドジャースは『最強』とは言えない」