1点リードの8回途中から今CS初登板「岩嵜翔と森唯斗は3連投していたから」「キング・オブ・クローザー」による圧巻の締めく…
1点リードの8回途中から今CS初登板「岩嵜翔と森唯斗は3連投していたから」
「キング・オブ・クローザー」による圧巻の締めくくりだった。21日にヤフオクドームで行われた楽天とのクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第4戦。ソフトバンクが4-3の勝利を掴んだその時、マウンドに君臨していたのは、もちろんこの人。守護神のデニス・サファテ投手だった。
いつもより、出番は少し早くやってきた。1点リードで迎えた8回2死。アマダーを打席に迎えた場面だった。森唯斗、岩嵜翔は前日まで3連投。一発だけは許せない状況で、工藤公康監督はモイネロから、サファテへの継投を思い切って決断した。
「回を跨ぐ可能性があるというのは言われていたから、準備は出来ていた。岩嵜翔と森唯斗は3連投していたし、モイネロは回跨ぎでも、若さでやってくれると思っていたけど、あそこはアマダーで1つもミスを出来ないところだったので自分になったと思う」
今季、日本記録となる54セーブをマークした守護神に、戸惑いはなかった。チームの勝利のために任された仕事は厭わない絶対守護神。キッチリとリードを守り抜いた。
アマダーを空振り三振に切って取り、回を跨いで上がった9回も安定の無失点。聖沢、岡島から空振り三振を奪い、打順は昨季までのチームメート細川に。「(細川)亨と対戦できれば、面白かったんだけど、それは無いと思っていた(笑い)」とサファテ。想定通り送られてきた代打・枡田には四球を与えたが、茂木を空振り三振に切った。アウト4つは全て空振り三振。付け入る隙のない安定感は、この日も健在だった。
三女の4歳のバースデーで家族に感謝「家族の支えなしでこういう仕事は出来ない」
決して万全の状態とは言えないという。10月8日に今季リーグ最終戦を終えてから、CSファイナルステージが始まるまでは10日間空いた。サファテ自身のシーズン最後の登板は10月1日のオリックス戦(京セラD)。紅白戦での調整登板はあったものの、「個人としては最後に試合に投げてから昨日まで19日間くらい空いたし、味方に投げる紅白戦は試合にはカウント出来ない。自分たちは戦う体を常に作っているけど、試合でしか出来ない体の部分もある。これだけ空いてしまうと、そこがどうしても、継続するのが難しい。その中でとにかくトレーニングして、それを保とうとする努力はしてきたよ。ただ、今日投げても、自分の中でもボールはそこまでいっているとは思えない。水の中でボールを投げているような感覚なんだ」と明かす。そして、「プレーオフの日程というのは、他にも何とかやりようがあるのかなと思う」と、苦言も飛び出した。
この日、10月21日は三女の4歳のバースデー。いつも家族を大切にするイクメンパパのサファテは、娘たちとお立ち台に登壇。試合後には「この4年間、4歳の誕生日なんだけど、日本で家族みんなでお祝いできるのが初めてなんだ。(CSで負けた)去年はああいう結果で、誕生日前ギリギリでアメリカに帰ることになったので。家族一緒に日本でお祝いできるというのが、何よりだよ」と話し、「家族の支えなしで、こういう自分の仕事というのは出来ていない。日本にいる時でもテレビ電話とかをしていますし、家族あっての自分だと思います」と感謝の気持ちを述べた。
これで、ファイナルステージは3勝2敗となり、日本シリーズ進出へ王手をかけた。サファテにとっても、日本シリーズに進出し、日本一を奪還することが最大の目標である。お立ち台で「あと1つなので、明日決めて、日本シリーズにいきたいと思います」と誓った守護神。21日の第5戦。突破を決める勝利のマウンドにも、最後はサファテがいるに違いない。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)