敵地であろうと登板に向け、投手としての調整も続ける大谷。(C)Getty Images メジャーリーガーたちを相手にした…

敵地であろうと登板に向け、投手としての調整も続ける大谷。(C)Getty Images
メジャーリーガーたちを相手にした“リハビリ登板”――。大谷翔平(ドジャース)が現地時間6月16日の復帰登板を果たして以来、続けている異例の調整は何かと話題となる。
内容は登板毎に良くなっている。先月16日のパドレス戦から4試合に先発した大谷は、計6イニングを消化。「我々にとって未知の領域」(デーブ・ロバーツ監督談)と慎重な姿勢を貫くドジャース首脳陣が設けたイニング制限下にあるものの、防御率1.50、WHIP0.83の好成績をマーク。直球の平均球速は98.4マイル(約158.3キロ)と、スモールサンプルながら右肘にメスを入れる以前の23年に記録した96.8マイル(約155.7キロ)を上回っている。
もっとも、通常の投手の場合、怪我からの復帰に向けたリハビリ登板はマイナーで行うのが“常識”。それゆえに打者として偉才を見せつける大谷と言えど、メジャーの打者相手にビルドアップしていく異例の調整法を疑問視する声もゼロではない。元マーリンズ球団社長のデビッド・サムソン氏は自身のポッドキャスト番組内で「一体なにをやってるんだ。ロサンゼルスの記者たちは、デーブ・ロバーツ(監督)に“この起用法の意図”を問うべきだ」と厳しく論じたほどである。
ただ、日頃から大谷のプロフェッショナルな姿勢を目の当たりにしている同僚たちからすれば、一部で巻き起こる批判は意に介すに値しないようだ。
現地時間7月9日に米野球専門YouTubeチャンネル『Foul Territory』に出演したドジャースのマックス・マンシーは、番組ホストで、元メジャーリーガーでもあるエリック・クラッツ氏から「俺は、『この投手は俺たちを相手にリハビリをしているな』とかって分かっていたんだけど、ショウヘイはまさにメジャーでそれをやってるよね?」と問われ、「彼は本当にとんでもない存在だ。俺は何度も言ってきたけど、間違いなくユニコーン(唯一無二)なんだよ」と発言。大谷の異能性を強調した上で、こう続けている。
「二刀流である彼のピッチングに関するリハビリは本当にめちゃくちゃ大変なんだ。毎日のようにやらなきゃいけないことがあるからね。実戦でリハビリをさせるという判断は当然だと思う。試合前に実戦形式の練習で投げていた頃は、事実上のダブルヘッダーを繰り返しているようなものだった。いまでさえ、試合に向けた準備では同じぐらいの負荷がかかっているんだ」
舞台裏での壮絶な努力を目にしているマンシーは、「メジャーの打者たちが良いスイングを全くさせてもらってない。これって本当に信じられないぐらいすごいことなんだ」と断言。批判的な声をくさすように二刀流の天才を称え続けた。
批判や異論は覚悟の上で、ブレずに事を進めていく。これこそが、「投手・大谷」の完全覚醒に求められる要素の一つなのかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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