(10日、第107回全国高校野球選手権熊本大会1回戦 熊本二9―10八代工=九回サヨナラ) 今大会注目の本格派左腕、熊本…
(10日、第107回全国高校野球選手権熊本大会1回戦 熊本二9―10八代工=九回サヨナラ)
今大会注目の本格派左腕、熊本二の前田武慶投手と投げ合った八代工の先発、松中佑真投手(3年)。投打で粘り強さを見せ、勝利に貢献した。
打者としては、二回の好機に先制点につながる犠打。「バントは得意。間違いなく決めた」と自信の表情を見せた。
同点の四回には、4連続安打の口火を切る安打を放ち、4点を奪う猛攻を生み出した。強気で打席に立ち、「あとに続く林が必ず打つ」と信じて初球をたたいた。
だが、5点差で迎えた終盤の八回、流れが変わる。「2年生の力を借りて逃げ切りたかった」(横馬場徳貴監督)と、一度は一塁守備についたが、1点差に迫られて再びマウンドへ。スクイズで同点とされ、迎えた前田とのエース対決では気迫の直球で三振を奪ったが、さらに内野適時打で勝ち越しを許した。
その裏、同点としたものの九回に勝ち越されて迎えた裏の攻撃。無死一、二塁で再び犠打を決め、その後の逆転サヨナラへとつなげた。「今日のヒーローだな」と横馬場監督がたたえたが、「まだ甘かった。次は引き締めて、強敵の九州学院を破る」と誓った。(伊藤隆太郎)