サマースプリントシリーズの第2戦。舞台となる小倉競馬場芝1200mは2コーナー奥のポケットからスタートするが、最大の…
サマースプリントシリーズの第2戦。舞台となる小倉競馬場芝1200mは2コーナー奥のポケットからスタートするが、最大の特徴は全体を通して緩やかな下りが続くこと。3角までの距離は約480mで、最後の直線は300m弱。逃げ、先行が有利にレースを運べるものの、3、4角に導入されているスパイラルカーブの影響でゴール前の逆転劇も多い。過去10年間で1番人気馬は[0-4-1-5]だが、一昨年までは8月中旬に行われていたことから、傾向が変わってくるかもしれない。
◎ロードフォアエースは芝1200mに限れば[2-5-0-0]。550kgに手が届こうかという大型馬だが、先行力と長く良い脚を武器に抜群の安定感を誇り、昨年暮れに3勝クラスを卒業したあとはオープン特別で3戦連続2着。そのいずれも1番人気でマークされる立場だったが、馬場状態を問わずに正攻法の競馬を繰り返して上位争いを続けている。小倉競馬場は3走前の北九州短距離Sで経験済み。欲を言えば、あともうワンパンチ欲しいところだが、レースの施行時期が早まって良いコンディションを保ったままの芝コースは味方してくれそうだ。
〇ヨシノイースターは昨年の北九州記念2着含め、このコースは[1-2-0-1]と1勝クラス時代の敗戦を除けば安定した力を発揮している。条件馬時代は末脚自慢の印象があったが、近走は先行力を身に着けてさらに安定性を増した。前走の春雷Sはトップハンデを背負う中ロードフォアエースと真っ向勝負を挑み、最後はこれを突き放した。未勝利脱出まで時間を要した馬だが、使われながら力を付けてきて、5度目の重賞挑戦。勝てば、嬉しい重賞初戴冠だ。
▲ヤマニンアルリフラは芝ダートを問わずに1400m以下なら[3-0-4-0]。3歳1月にデビューして、初勝利は同年暮れの2勝クラス特別という変わり種だが、その後は[2-0-1-0]。あっという間にオープン入りを果たしている。前走は先行集団をキープし、最後の3ハロンが11.5秒、11.3秒、11.1秒という加速ラップを外から楽に交わして最後は突き放し、芝コースへの高い適性も示している。勝てば短距離界のニュースターの誕生だ。
△アブキールベイは葵S優勝馬。このレースは途中10秒台のラップが3回続くなど数字以上にタフなレースを中団から、最後は馬場の真ん中を突き抜けた。力がなければできない芸当だったが、今回がひとつの試金石となりそうだ。
ほかではその葵Sでハイペースを作って粘り込んだ△クラスペディアと、北九州短距離Sを勝っている△キタノエクスプレス。最後の1頭に選んだのは△オタルエバー。前走は重馬場に助けられたという面もあるが、スランプ脱出という見方もできる。引き続き幸騎手が手綱を取るのは心強い。