投打で異彩を放ちはじめている大谷。そのハイパフォーマンスは常に議論の的となる。(C)Getty Images メジャーリ…

投打で異彩を放ちはじめている大谷。そのハイパフォーマンスは常に議論の的となる。(C)Getty Images
メジャーリーグ8年目、大谷翔平(ドジャース)の活躍は凄みを増している。
スター揃いの銀河系軍団ドジャースにあって、不動の1番を打つ大谷は、今季ここまで87試合に出場。打率.282、30本塁打、56打点、長打率.622、OPS1.006と両リーグトップ水準のハイアベレージをマーク。また、現地時間6月16日から実戦復帰した投手としても、3登板(4イニング)のスモールサンプルながら防御率2.25、WHIP1.00の好成績を記録。メジャーリーグで自己最速となる101.7マイル(約163.7キロ)の快速球を投げ込むなど、懸念された肘の不安も感じさせない投球を披露している。
【動画】出た、164キロ!大谷翔平がMLB自己最速をマークした瞬間
まさに偉才ぶりを発揮している大谷。必然的にキャリア4度目となるMVP受賞を確実視する声も高まっているのだが、米識者の中には「そうではない」と異論を唱える人物もいる。米スポーツ専門局『FOX Sports』のポッドキャスト番組「The Odd Couple」のホストを務めるロブ・パーカー氏は「今年の彼がこれまでのようなMVPシーズンを送っているとは思えない」とし、二刀流を再始動した天才がMVPに値しないという見解を示した。
「昨シーズンのショウヘイ・オオタニは本当に驚異的だった。打率.310に、50本(54本塁打)以上のホームラン、そして50盗塁を記録し、これまでに誰も成し遂げたことのない成績を残した。加えて130打点もマークしている。彼について考える時、我々はもうピークを過ぎてしまったのか、そして毎年同じような成績を残せるのかと疑問に思う。今年は投げられるようになったからと言って、『彼がMVPになる』と言うのは公平だろうか? 他の選手も候補に挙がるべきではないかと思う」
この厳しい見解に同じく番組ホストであるマーティン・ワイス氏は反発。「彼は今まさにナショナル・リーグで最高の選手だ。たしかに彼のキャリアにおいては最高のシーズンではないかもしれないが、その価値に変わりはない」と指摘された。
しかし、パーカー氏は「投打の両方ができたら毎年MVPになるとでも言うのか?」と反論。そして、「今年の彼は打点も、打率も下がっている。昨年のような選手ではない。それなのに投手としても投げ始めたから『一番に価値がある』と言うのは間違っている」と強気に語った。
何はともあれ、当然のように毎シーズンのMVP議論の中心となる大谷。その事実こそが、彼の歴史的な価値を大いに物語っていると言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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