「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」鈴木 康平 すずき・こうへい千葉明徳高→国際武道大→日立製作所投手・右投右打・186センチ88キロ・1994年1月21日生(23歳)  日立製作所入社後、ウエイトトレーニングに取り組み体重も当時より10…

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

鈴木 康平 すずき・こうへい
千葉明徳高→国際武道大→日立製作所
投手・右投右打・186センチ88キロ・1994年1月21日生(23歳)

 

 日立製作所入社後、ウエイトトレーニングに取り組み体重も当時より10㎏増。「回転数を意識して投げている」最速151キロストレートの切れ味とカーブ・スライダー・フォークボールの威力がさらに増した国際武道大卒2年目のエース。

 昨年の日本選手権ではリリーフ・先発と2試合に登板し10回を投げて12奪三振・2失点の実績を残すと、今年も6月の都市対抗・北関東予選第二代表決定戦ではSUBARUを相手に7回2失点の好投でチームを勝利へ導く活躍。都市対抗初戦の三菱重工名古屋戦でも初回こそ4失点を喫したが、その後は6回までスコアボードに0を並べ6奪三振、エースの責任は果たした。

 そんな鈴木の出身地は千葉県鎌ケ谷市。市立初富小時代に軟式・鎌ヶ谷ライオンズで野球を始めると、市立第五中では鎌ヶ谷リトルシニアでプレー。千葉明徳高では主戦として2年秋には千葉県大会8強まで進出。3年夏は上沢直之(現:北海道日本ハム)を擁する専大松戸に延長再試合の末、2回戦で敗れたが、潜在能力はこのころから知られていた。

 そして国際武道大では2年時に活躍。3年では長年、右肩違和感の原因となっていた肩甲骨ガングリオン(腫瘤)除去手術のためリーグ戦登板5試合のみに終わったが、ここで客観的に自分を分析し、トレーニングを積んだことで最終学年では一気に飛躍。春には52回3分の1で54三振を奪って千葉県大学リーグ奪三振王、秋は5勝を挙げ最多勝のタイトルを獲得した。

 2年前はプロ志望届を提出したものの「指名なし」という苦味もバネとして、再び運命の日を迎えることになった鈴木康平。経験に立脚した自信と「回転数」で、プロ入り後は堂々とエースの座を狙う。