ローソンとの交代でレッドブル昇格を果たして以降、角田の立場は苦しくなるばかりだ(C)Getty Images F1レッド…

ローソンとの交代でレッドブル昇格を果たして以降、角田の立場は苦しくなるばかりだ(C)Getty Images
F1レッドブルは第11戦オーストリアGPで今季初めてとなるノーポイントに終わった。マックス・フェルスタッペンはスタート直後での他車との接触でリタイヤ、角田裕毅は16位に沈むなど、本拠地開催のグランプリは今シーズンの不振を象徴するようなレースとなってしまった。
レッドブル2台が不本意な結果となった一方で、姉妹チームにあたるレーシングブルズのリアム・ローソンが自己最高となる6位入賞を果たしている。優勝したマクラーレンのランド・ノリスと同ラップの70周を走り抜き、予選でもフェルスタッペンを上回る6番グリッドを獲得するなど、レース全体を通して存在感を放った。
レッドブルグループの4台で唯一、入賞圏内でフィニッシュしたローソンのパフォーマンスは、レース後でも大きな話題となり、各国メディアにより報じられている。メキシコ放送局『FOX SPORTS MX』は6月30日、公式サイト上でローソンの特集記事を掲載しており、「このニュージーランド人ドライバーは、2025年オーストリアGPで自己最高のパフォーマンスを発揮し、6位でレースを終えた」と伝えた。
さらに、レッドブルの2台の結果にも触れながら、「レッドブルレーシングにとって失望に満ちた週末となったが、その中で救世主として浮上したのがリアム・ローソンだった」として、ただ1人の入賞という結果を称賛。
また、今季第2戦中国GP後、成績不振のローソンに替わり、レッドブル加入となった角田は4戦連続で入賞を逃し、ドライバー交代で注目を集めた両者の明暗がはっきりと分かれたグランプリとなった。同メディアはローソンのリザルトを称える一方で、角田に対しては、「またしても厳しい一日を過ごすことになった」と断じている。
さらに、「レッドブルのパフォーマンスを生かしきれない走りや安定感の欠如により、彼の将来には厳しい見方が集まっている」と日本人ドライバーの今後への見込みも綴りながら、「ツノダはチャンピオンシップではわずか10ポイントしか獲得できておらず、このレースで12ポイントに達したローソンにすでに逆転を許している」などと両者の差も指摘している。
古巣で再出発を図ったローソンが少しずつ好結果を残している中で、角田の苦境は続く。そして、次戦で折り返しとなる今シーズン、残りのレースでも両者の走りには、より高い関心が寄せられることも間違いないだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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