結果が付いてこない角田は確かに窮地に追い込まれている(C)Getty Images レッドブルの角田裕毅はF1キャリア5…

結果が付いてこない角田は確かに窮地に追い込まれている(C)Getty Images
レッドブルの角田裕毅はF1キャリア5シーズン目、ここまで苦しい戦いが続いている。第11戦オーストリアGPでも16位に沈み、4戦連続でポイントを逃す結果に。予選でもQ1敗退、18番手と振るわず、3月末の緊急昇格によるチーム加入以降、状況は悪化の一途を辿っている。
チーム首脳陣は否定していながらも、結果を残せていない角田の更迭の噂は途切れることはなく、レーシングブルズのアイザック・ハジャーや、育成組織で走るアービッド・リンドブラッドなど、後任候補の名前も各メディアで報じられている。
昨今、レッドブルグループはドライバー人事で様々な動きをみせてきており、昨季も9月にはダニエル・リカルドがRB(現レーシングブルズ)を去り、セルジオ・ペレスにもシーズン終了後、レッドブルから解雇が言い渡された。そしてそのペレスの後を受けたリアム・ローソンも早々に見切りをつけられたことから、不振から抜け出せない角田にも交代間近との声が囁かれるのは、もはや自然な流れと言えるだろう。
また海外メディアでは、厳しい状況に追い詰められた日本人ドライバーの表情をフォーカスしており、英専門サイト『F1 OVERSTEER』では、7月1日、オーストリアGP後での角田の様子を伝えている。
その中では、後方からのスタート、そしてレース中にはペナルティを受けるなど、良い所なくレースを終えた角田について、「チェッカーフラッグを受けた後のチームラジオでは、レースエンジニアに対して『すみません』と一言だけ発した」と振り返っている。さらに、角田が憔悴しきった状態だったとして、「レース終了後にピットレーンのパルクフェルメで自身のマシンを降りるまでに、40秒以上も動かずに座り続けていた」とレポート。
その上で同メディアは、「これはまるで、昨年のシンガポールGPでダニエル・リカルドが長時間マシンに座ったままになっていた姿を彷彿とさせる。彼もまたF1からの“別れ”が迫っていると認識しながら、そのレース後に大量のメディア対応をこなさなければならなかった」として、昨季の同僚と角田の姿を重ねながら、「たとえレッドブルが公式に発表していなかったとしても、誰もがリカルドのシート喪失が時間の問題であると分かっていた」などと回想している。
またトピックでは、昨季までマックス・フェルスタッペンとコンビを組むも最後は大きく差を開けられ、シートを失ったペレスの例にも触れ、「ツノダもまた、状況が急速に改善しなければ、同じ道をたどる可能性がある」などと見通し、加えて、「彼は事態が早急に改善されなければならないことを強く自覚しているはずだ」として、胸中を読み解いている。
過去、グループ内で立場を失ってきたドライバー同様、現在の角田も本来のパフォーマンスを発揮できない状況にあることは明らか。シーズン半ばを迎え、25歳はすでにF1キャリアにおける大きな岐路に立たされている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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