大藤は中国勢4連破で2冠を達成した(C)Getty Images 6月24日から29日までの日程で行われていた卓球の国際…

大藤は中国勢4連破で2冠を達成した(C)Getty Images
6月24日から29日までの日程で行われていた卓球の国際大会、WTTコンテンダーザグレブ(クロアチア)では、日本勢の躍進が目立った。日本は男子シングルス、女子シングルス、女子ダブルスと、5種目中3種目で優勝を飾っており、国際舞台において改めて高い実力を示す結果となった。
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日本は男子シングルスで張本智和が決勝に進出し、中国の陳垣宇を相手に4-0でストレート勝ち。女子シングルスでも大藤沙月が中国の石洵瑶と決勝で対戦、4-2で大藤が制している。張本、大藤とも、決勝戦で対峙した相手を世界ランキングでも上回る立場にあり、負けられない戦いとなったが、しっかりと勝利をもぎ取っている。
また、女子ダブルス決勝は日本勢ペアにより争われた。張本美和・大藤沙月組が、横井咲桜・佐藤瞳組を3-2の接戦の末に退け、頂点を掴んだ。
今大会、日本が“3冠”という結果を残した一方で、卓球王国である中国は5種目でいずれも優勝を果たせなかった。その結果に対する中国国内からの反響も大きく、強さを発揮した日本選手のパフォーマンスを評する声も上がっている。
中国ポータルサイト『捜狐』では6月30日、日本勢と決勝を戦った男女のシングルスの内容をフォーカス。同サイトは、張本智和が優勝を飾った男子シングルス決勝について、「この試合にはまったく波乱の余地がなかったと言ってよく、張本は試合を通じて経験の豊富さを見せ、試合の流れをがっちりと掌握。陳恒宇は対抗策を見出せず、惨敗は避けられなかった」などと振り返った。
続けて、女子決勝の試合展開にも言及しており、大藤と石洵瑶によるファイナルでは、序盤は接戦だったと指摘。その上で、「3ゲーム以降、大藤が戦術を変えてきたことで石洵瑶は対応が遅れ、立て続けに2ゲームを落とす。最終第6ゲームでは完全にリズムを崩し、点差を一気に広げられて5-11で敗れ、ゲームカウント2-4で惜しくもタイトルを逃した」などと説明している。
中国勢は今大会、主力メンバーを送り込まなかった中、4種目で決勝進出を果たすも、いずれも優勝を逃す結果に。同サイトは、「中国代表は今大会5種目すべてに出場しながらも『優勝0・準優勝4』に終わり、まさに屈辱的な惨敗と言える。一方で日本は3種目で優勝、1種目で準優勝と圧倒的な成績を収め、大会を席巻した」と大会結果を総括している。
優勝を飾った3種目のみならず、大会全体を通しても、日本選手が中国勢を上回る勢いを見せていた。この経験を積み重ねていくことで日本は、真の意味での“世界の頂点”へと近づいていくはずだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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