第107回全国高校野球選手権静岡大会の開会式が29日、草薙球場であった。連合チーム「熱海・佐久間・浜北特支」を含む10…

 第107回全国高校野球選手権静岡大会の開会式が29日、草薙球場であった。連合チーム「熱海・佐久間・浜北特支」を含む109校107チームの選手が行進した。試合は7月5日から10球場で始まり、日程が順調に進めば、決勝は28日に草薙球場である。(斉藤智子)

 行進全体を先導したのは、抽選で選ばれた静岡商の戸田来希(らいき)さん(3年)。これまで県高野連の役員が先導したが、今回は生徒が担うことになった。学生コーチを務める戸田さんは「ともに汗を流してきた109校107チームに良い舞台を整えたい」と臨んだ。大役を果たし、「ほっとした。仲間たちと行進できてうれしかった」と笑顔を見せた。

 先頭で入場した前回優勝の掛川西は、熱中症対策として、伝統の紺色の帽子とソックスを白色に変えてこの夏に臨む。体感温度を下げ、プレーに集中できるようにしたという。昨年の甲子園を経験した桑原拓海選手(3年)は「連覇ができるのは自分たちだけ。挑戦者の気持ちで目の前の1戦を全力で戦いたい」と意気込んだ。

 県高野連の石川徹会長はあいさつで、様々な持ち場で役割を果たす全部員に向けてエールを送り、「それぞれの栄冠を手にしてください」と語りかけた。鵜飼啓・朝日新聞静岡総局長が、特別支援学校として初めて県高野連に加盟し、大会に出場する浜北特別支援学校をたたえると、球場は大きな拍手に包まれた。

 今回から、選手やマネジャーなど各チームの部員が関わる場面が増えた。これまで静岡北の生徒が担当していたプラカード役は、今年は各チームの部員が掲げた。行進の音楽は東海大静岡翔洋の吹奏楽部が演奏した。大会旗は静岡北特別支援学校南の丘分校の生徒たちが運んだ。(斉藤智子)

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 「全員の魂、ソウルを背負って、見ている全員を魅了する、全力プレーをすることを誓います」

 選手宣誓をした城南静岡の山本颯琉(そうる)主将は「魂」という語に力を込めた宣誓を行った。名前の「そうる」は英語で「魂」の意味。一番大事にしている語に思いを込めた。

 宣誓は「私たちがずっと目標にしてきたこの大会を迎えることができ、喜びと感謝の気持ちであふれています」と切り出した。「大好きな家族、仲間たちに支えられながら、大好きな野球ができる環境に感謝し」と続け、思いを込めた一文に続けた。

 宣誓の締めくくりは自身のアイデアだという、球場に集まった全選手たちへの呼びかけだった。「ここにいる全員で静岡大会が一番熱く、魂のこもった最高の大会だったといえるようにしましょう」。語り終えると、選手たちからも大きな拍手がおこった。

 宣誓を終えた山本主将は「100点の出来。練習したので、思ったより緊張しなかった。でも人が多くて足が震えました」。朝は午前5時に目が覚め、それから練習を繰り返したという。

 初戦は7月5日に沼津東と草薙球場で対戦する。「今年は火がつくと止められないチームなので、一番打者の自分が火をつける役目を果たしたい」。甲子園出場を目指し「歴史を変えたい」と話した。(桑山敏成)