投手としての復帰が電撃的に決定した大谷。そのプロセスはまさに異端だ。(C)Getty Images 電撃的な復帰決定に球…

投手としての復帰が電撃的に決定した大谷。そのプロセスはまさに異端だ。(C)Getty Images

 電撃的な復帰決定に球界は騒然となった。現地時間6月15日、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、ジャイアンツ戦後の記者会見で、大谷翔平が翌16日(現地時間)に本拠地で行われるパドレス戦で先発登板を果たすと公表した。

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 エンゼルスに所属していた23年8月のレッズ戦で2回途中に緊急降板し、精密検査で右肘側副じん帯の損傷が判明。同年9月に自身2度目の右肘手術を執行していた大谷は、ドジャース移籍後も淡々とリハビリを重ね、入団2年目の今季も復帰はオールスター明けと想定されていた。

 実際、ロバーツ監督も大谷が3度目のライブBPを行った6月10日時点でオールスターブレイク前に復帰する可能性を「ほぼゼロ」と明言。さらにドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長は「我々は、ここからの9年間を見ている。その中で彼が最高の投球をできる状態にし、長期的な活躍ができるようにすることを目標としている」と強調。あくまで「完璧な状態」でなければ、復帰は認めないという意向は球団側から幾度も発信されていた。

 しかし、事態は急変。オープナーながら1か月以上も復帰を早める決断は下された。ではなぜ、ドジャースは「投手・大谷」の早期復帰を了承したのか。

 無論、そこにはタイラー・グラスノーやブレイク・スネルといった怪我人が相次ぐ厳しい台所事情もある。一人でも多くの人材がいれば、チームを楽にするのは間違いない。

 それでも再発のリスクも伴う中で、復帰を大きく前進させたのは、他でもない二刀流の“異端さ”に理由があったという。米スポーツ専門局『ESPN』のエルデン・ゴンサレス記者は、「実戦形式の練習で打者相手に投げ、その後にクールダウンをして、試合でDHに戻るのは、同じ試合で先発するよりも身体に負担が大きかった」と指摘。さらに「オオタニ自身が本当に投げたがったため、ドジャースは、彼を重要な試合に登板させるべきだと判断した」とした。

 つまり本人の強い意志が反映された結果であった。

 通常の肘や肩にメスを入れた投手は、いくつかのライブBP登板を経て、マイナーでの調整登板を行った後に、復帰というプロセスを辿る。しかし、打者としてチームの核となる大谷の場合、マイナーに落とすことが出来ず、実戦登板をどうするかが課題ともなっていた。それだけに、「最初は1イニングだけだろう」とされるショートイニングだとしても、“ぶっつけ本番”と言える形での復帰は、やはり二刀流という異例の挑戦を続けるスーパースターらしいものだと言えよう。

 練習よりも実戦を取った大谷。球団の判断を変えた偉才の決断は、果たして、いかなる結果を生むのか。先発として複数イニングを消化するには、まだ時間をかけるはずだが、いずれにしても、明日のパドレス戦での投球に世界中の注目が集まるのは間違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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