ポイント獲得という課題は決して高いハードルではない。角田の奮闘に期待したいところだ(C)Getty Images レッド…

 

ポイント獲得という課題は決して高いハードルではない。角田の奮闘に期待したいところだ(C)Getty Images

 

 レッドブルで苦戦が続いている角田裕毅に対し、第10戦カナダGPに向け指令が下された。チームアドバイザーのヘルムート・マルコ顧問が、「入賞圏内でのフィニッシュ」を求めたことが伝えられている。

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 2週間ぶりとなるグランプリを前に、角田はさらなる重圧を背負うこととなった。マルコ氏が母国オーストリアのニュースサイト『Kleine Zeitung』の中で、カナダGPへ向け発したコメントが紹介されている。

 現地時間6月12日、同サイト上では、「モータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコは、カナダでの週末を迎えるにあたり、ツノダに明確な指示を出した。『ポイントを獲得せよ!できるだけ多く!』」と綴られており、日本人ドライバーに対し、第7戦エメリア・ロマーニャGP以来となる入賞を命じたという。

 また現在、各国メディアで報じられている、角田の去就についてもマルコ氏は語っており、「シーズンを通してツノダを起用するのが我々の計画だ」とチームとしての意向を明らかにしている。

 シーズンの折り返しが近づく中、グループ重鎮から直接、ポイント獲得という目標が課せられた角田。日本GPからレッドブルのシートに座り7レースを戦ったが入賞は僅か3回、ここ2戦はノーポイントに終わるなど厳しいレースを強いられている。

 マルコ氏の“厳命”は、欧州における他のメディアでも大きなトピックとして扱っており、『Motorsport.com』のオランダ版でも、「カナダGPでの明確な課題を突き付けた」と伝えた。

 さらに同メディアは、マルコ氏の言葉を受け、「ツノダへのプレッシャーは増すばかりだ。特に、レッドブルが、アイザック・ハジャーとアーヴィッド・リンドブラッドという2人の原石を抱えている今、その状況はより厳しいものとなっている」と指摘。連日のように、レッドブルの“後任”として報じられる若手ドライバーの名前を挙げるなど、角田のチーム内での立場が危ういものであると強調している。

 また、トピック内では他に、「モントリオールではツノダのRB21が初めてチームメイトのマックス・フェルスタッペンと同じ仕様となる予定だ」とも綴られている。これにより、マシンパッケージに関しては期待が大きく膨らむだけに、予選からの走りに注目が集まる。今回のカナダGPは、これまで以上に角田の評価を左右する、重要なレースとなるだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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