2023年にあったプロ野球の優勝パレードで不適切な税金投入によって兵庫県に約3億円の損害を与えたとして、斎藤元彦知事と…

 2023年にあったプロ野球の優勝パレードで不適切な税金投入によって兵庫県に約3億円の損害を与えたとして、斎藤元彦知事と片山安孝・前副知事が背任容疑で告発された問題で、兵庫県警は13日、捜査結果を神戸地検に送った。

 捜査関係者への取材でわかった。神戸地検は、刑事責任を問うかどうか慎重に判断する。斎藤知事、片山氏とも、これまで不適切な税金投入を否定してきた。県の第三者調査委員会なども調査していたが、便宜供与などの事実は認められなかったとした。

 阪神とオリックスの優勝パレードは大阪府や兵庫県などでつくる実行委員会が同年11月23日に大阪、神戸両市で開催。公費をかけない方針で、資金は寄付などで集めた。

 市民オンブズマンなどが24年10月に告発した告発状では、当時副知事だった片山氏が、寄付金が足りずに金融機関に協力を要求したと主張。並行して県から金融機関への補助金の予算額を引き上げており、「寄付を集めるために補助金という公的なシステムを悪用した」としていた。

 この疑惑は、元西播磨県民局長(故人)が斎藤知事らを内部告発した文書でも指摘された。

 文書の真偽などを調査した県の第三者調査委員会は今年3月に調査報告書を公表。それによると、片山氏は11月中旬、金融機関への補助金の予算を1億円から4億円に増額するよう指示した。一方で信用金庫の本店を訪問して理事長と面談し、不足していた2千万円のパレード協賛金を各信用金庫が出すことになったという。

 ただ、第三者委は、関係者の証言や当時のメールの内容などから、片山氏が予算の増額を指示した際、各信用金庫に協賛金を依頼する意思をまだ持っていなかったと認定し、「キックバック」や「見返り」の関係性はないと結論づけた。

 一方で、パレードの資金調達に無理が生じたことが、疑念を抱かれる一因になったと指摘。県は無理のない現実的な方針をとるべきだったとした。

 疑惑の真偽を調査するための県議会調査特別委員会(百条委員会)も、今年3月に発表した調査報告書でキックバックは確認できなかったとの結論を出した。(根本快、新屋絵理)