2011年の自国開催ワールドカップでニュージーランドに栄冠をもたらしたメンバーのひとりで、同国代表“オールブラックス”で71キャップを重ねたピリ・ウィプー(34歳)が、10月14日、所属するワイララパ・ブッシュの今季最終戦が終わったあと、…

 2011年の自国開催ワールドカップでニュージーランドに栄冠をもたらしたメンバーのひとりで、同国代表“オールブラックス”で71キャップを重ねたピリ・ウィプー(34歳)が、10月14日、所属するワイララパ・ブッシュの今季最終戦が終わったあと、現役引退を発表した。自身のインスタグラムで、脱いだブーツをロッカールームにつるした写真を載せ、「長年にわたってラグビーをプレーしたことは名誉であり、光栄なことでした」とコメントしている。

 2003年にウェリントンでデビューして以来、10を超えるチームでプレーしてきた。スーパーラグビーはハリケーンズとブルーズで計124試合に出場。2004年にU21ニュージーランド代表などで注目を集めたあと、オールブラックスに招集され、同年11月のウェールズ代表戦で初キャップを獲得した。約10年におよんだオールブラックスのキャリアで、通算7トライを挙げ、プレースキッカーとしても優れ、103得点を記録。テストマッチ71試合のうち46試合は途中からの出場だったが、2011年の自国開催ワールドカップでは中心メンバーのひとりとして活躍し、決勝トーナメントの3試合はすべて9番を着て優勝に貢献した。

 また、マオリの血を引く勇敢な戦士であり、オールブラックスの51試合で“ハカ”のリーダーを務め、観る者を興奮させる最高のパフォーマーでもあった。

 オールブラックスから退いたあとはヨーロッパへ渡り、ロンドン・ウェルシュ、ワスプス(ともにイングランド)、オヨナ、ナルボンヌ(ともにフランス)でプレーし、今年帰国。現役のラストは、母国のアマチュアリーグに属するワイララパ・ブッシュで終えた。