■「どうしようもないですね」 フランス1部スタッド・ランス所属の伊東純也、中村敬斗、関根大輝が、ついに運命の大一番を迎え…
■「どうしようもないですね」
フランス1部スタッド・ランス所属の伊東純也、中村敬斗、関根大輝が、ついに運命の大一番を迎える。フランス2部3位のFCメスとの1部参入プレーオフ第2戦。メスのホームで行われた第1戦は1-1のドローで終わり、スタッド・ランスのホームでの一戦で降格か否かが決まる。
この試合、スタッド・ランスにとって、厳しい戦いになりそうだ。プレーオフ1戦と2戦の間、24日に、フランス・カップ優勝をかけて、強豪パリ・サンジェルマンと戦ったのだ。ちなみに、パリSGは、今シーズンのフランス1部優勝チームで、6月1日に欧州チャンピオンズリーグ決勝を控える、世界最強チームだ。
試合の結果は、0-3の完敗に終わり、67年ぶりの優勝はならなかったが、それ以上に心配なのは、中2日、中3日で3試合をこなした選手たちのコンディションだ。
この試合前のピッチ練習では、いつものストレッチで汗を流した伊東と中村。そして、左足首負傷から先発復帰した伊東は、パリSGの猛者相手でも「個として負けていない」ことをプレーで証明。前半で0-3になったところで、プレーオフに向けて大事をとり、お役御免となった。
一方、22日のメス戦で痛めていた足が悪化していた中村も強行出場。世界一のクラブを相手に63分まで奮闘した。
そして、前回のパリSG戦でフランス1部リーグ・アンデビューを飾った関根大輝は、フル出場を果たした。
試合後、中村、そして関根に、パリ戦、そして待ち受ける運命の一戦について聞いた。
「戦術云々というか、もう、どうしようもないですね」
そう話すのは、今シーズンのパリ・サンジェルマンとの2試合でゴールを決め、強豪相手に引き分けに持ち込んだ日本代表屈指のシュートの名手、中村だ。
6月4日には初のフォトブック『Naturalナチュラル』(双葉社刊)の発売が決まるなど、そのイケメンぶりも話題となっている。
■「なんとしても出たかった」
「パリSGはアーセナルもリヴァプールも倒して、チャンピオンズリーグ決勝(6月1日インテルと対戦)まで進んだ世界一のチームですからね。
ただ、引き分けた前回の対戦では、ランスにはマーシャル・ムネツィ(2月にウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCに移籍)もいたし、エマニュエル・アグバドゥ(1月にウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCに移籍)もいたので、もう少しチームとして攻撃の形があったんです。でも、ここ最近、まったく、その形を作れていないんですよね」
主力選手を放出したことで戦力がダウンし、降格争いになったチームの現状を訴えた。続けて、
「この戦力での準優勝は奇跡ですね。今日は“足的”に出られるかわからなかったんですけど、決勝だし、なんとしても出たかった。0-3になって、大事なプレーオフ第2戦があるので交代しましたが、スタジアムの雰囲気はかなり良かったですね」
と、決勝戦の雰囲気を楽しんだことを語りながら、プレーオフ第2戦へ向けての途中交代だったことを明かした。では、1月にチームに合流した関根は、パリSG戦をどう感じていたのか?