まもなく始まるクライマックスシリーズ(CS)。パ・リーグはメットライフドームでファーストステージの西武と楽天の一戦…
まもなく始まるクライマックスシリーズ(CS)。パ・リーグはメットライフドームでファーストステージの西武と楽天の一戦が行なわれ、その勝者がヤフオクドームでソフトバンクとファイナルステージを戦う。2017年のパ・リーグCSはどのような展開になるのか。現役時代は日本ハムなどで、主に中継ぎとして活躍した解説者の建山義紀氏にCSの行方を占ってもらった。

今季、最多勝と最優秀防御率の二冠に輝いた菊池雄星
楽天はシーズン序盤からものすごい勢いで勝ち続け、このまま最後まで行ってしまうのではないかと思わせる戦いぶりでした。しかし、夏場に差しかかる頃から調子を落としてしまう選手が続出。さらに松井裕樹など、代えのきかない選手が故障で離脱し、一気に崩れてしまいました。
一方の西武は、新戦力がこれまでチームに足りなかった部分にピタリとはまったことが大きかった。特に、源田壮亮とブライアン・シュリッターのふたりは、昨年までなかった”つなぎ”という役目を見事に果たしました。
源田はルーキーながら全試合に出場し、クリーンアップにつなぐ”不動の2番”打者として活躍。シュリッターは抑えの増田達至につなぐセットアッパーとしての任務をまっとうしました。彼らがいたからこそ、最後まで西武の戦いができたと言っても過言ではありません。
ちなみに、今季の両チームの直接対決は西武の16勝8敗1分。特に8月以降は11勝1敗と、西武の一方的な展開になりました。正直、西武に不安材料はないと思います。CSファーストステージ初戦での先発が予想されている菊池雄星は、楽天戦に8試合登板して8勝0敗、防御率0.82と圧倒的な数字を残しています。
これだけはっきりとした数字が残っているわけですから、変に意識せず、いつも通りのピッチングができれば、勝つ確率は高いと思います。
では、西武有利の状況のなか、楽天はどのような展開に持ち込めばいいのか。やはり、初戦での登板が予想されている則本昂大のピッチングにかかっていると思います。
菊池同様、則本も対戦相手を圧倒できる力がある稀有(けう)な投手ですが、西武との相性はあまりよくありません。今季は4試合に投げて1勝2敗、防御率5.76。ただ、こうした数字だけで計れないのが則本の魅力であり、とんでもないピッチングをする可能性を秘めています。もし、則本が西武打線を圧倒するピッチングをすれば、流れは一気に楽天に傾くかもしれません。
CSファーストステージのキーマンは菊池と則本であることは間違いはありませんが、あえて打者で挙げるとすれば、西武は山川穂高です。今シーズン、72本のヒットを放っている山川ですが、そのうち23本がホームランと才能を発揮しつつあります。一発が打てて、打率も3割近い。それに則本とは今シーズン、5打数3安打、2本塁打と相性は抜群にいい。
短期決戦はエースであったり、4番であったり、そうした中心選手が活躍することで勝利がグッと近づきます。山川自身、CSは初めての経験になりますが、彼のバットでチームに勢いをつけられるのか注目ですね。
対する楽天は、ゼローズ・ウィーラーです。とにかく楽天は、難攻不落のエース・菊池を攻略しないと勝ち目はないわけですが、連打で得点するのは難しい。となると、一発攻勢しかありません。左の好打者が多い楽天打線にあって、31本塁打を放った右の大砲・ウィーラーこそ菊池攻略のカギとなる選手だと思います。
いずれにしても、チームの対戦成績や個々の相性を見ても、ファーストステージは西武が勝ち抜けるんじゃないと思っています。では、西武はソフトバンクとどう戦うのか。
今年のソフトバンクは、デニス・サファテという絶対的なクローザーがいて、先発陣も東浜巨、和田毅、千賀滉大、リック・バンデンハークと磐石。普通ならローテーションのどこかで見劣りする先発投手が出てくるものですが、そうならないのが今年のソフトバンクです。そして、強力打線も健在。
そんなソフトバンクに勝つとしたら、やはり打ち勝つしかないと思います。西武は山川だけでなく、秋山翔吾、浅村栄斗、中村剛也、森友哉など強打者が揃っており、爆発したときは手がつけられません。そして、今シーズン、ソフトバンクから勝ち星のない菊池が勝つ。そうすれば西武にも道が開けるかもしれません。