■完全アウェーの中「日本女性」が サッカー日本代表の伊東純也、中村敬斗、関根大輝が所属するフランス1部スタッド・ランスは21日、降格プレーオフ第1戦で、フランス2部で3位となったFCメスと対戦した。 スタジアムの観客2万7767人のほとんど…

■完全アウェーの中「日本女性」が…

 サッカー日本代表の伊東純也、中村敬斗、関根大輝が所属するフランス1部スタッド・ランスは21日、降格プレーオフ第1戦で、フランス2部で3位となったFCメスと対戦した。

 スタジアムの観客2万7767人のほとんどが相手サポーターという完全アウェーの中、発煙筒で白く煙るピッチで勝利を目指した。

 最終節が出場停止だったFW中村敬斗がスタメンに復帰し、DF関根大輝も先発に名を連ねたが、4月下旬に左足首を痛めたFW伊東純也は3試合ぶりにメンバー外となった。
 そのため、快足で駆け上がる伊東からのピンポイントクロスを、日本人として初めてフランス1部リーグで2ケタ得点(リーグ戦11得点)を記録した中村が決めるという、チームの「勝利の方程式」を使えない、苦しい一戦となった。

 さらに、メスのサポーターから発せられる勝利への執念、スタッド・ランス選手に対するブーイングもすさまじいものがあった。

 そんな中でも、スタジアムには日本女性の姿が! 熱心な女性ファンが“ランストリオ”の応援に駆けつけ、熱い声援を送っていたのには驚かされた。

 その声に応えたのか。前半12分、関根がチャンスを作る。逆サイドからのロングボールを巧みにトラップし、エリア左で待ち受ける中村に向けてクロスを送る。惜しくも中村の頭にミートしなかったものの、伊東の穴を埋める、素晴らしいクロスだった。

 一方の中村は、CKに加えてFKも担当。前半29分に、ゴール正面左からゴールを狙うも、右足で巻いたシュートはボールが落ち切らず、枠の上に外れた。

 その後、前半37分に、メスのCKから先制ゴールを許してしまう。

■最強の相手だからこそ「燃える!」

 絶対に負けられないスタッド・ランス。後半7分、DFセルヒオ・アキエメが右サイドから蹴ったFKを、DFセドリック・キプレが頭でスラして同点に追いついた。

 その後は、スタッド・ランスがボールを回しながらチャンスをうかがい、その隙をメスが突いて速攻を仕掛ける展開が続いた。

 そんな中、あまり感情をあらわにしない中村が、相手DFにケズられ、ブチ切れる珍しいシーンも。同様に、プロの試合ではほとんど見ることない、ファウルスローを関根が取られる珍しいシーンもあった。

 しかし、両チームとも最後まで2点目は奪うことができずにタイムアップ。29日、スタッド・ランスは、ホームにメスをタイスコアで迎えることになった。

 さらにスタッド・ランスは、その前の24日に、今シーズンのフランス王者で、6月1日にインテルとのチャンピオンズリーグ決勝が控えている、最強パリ・サンジェルマンとのクープ・ドゥ・フランス決勝(カップ戦決勝)が待っている。

 中村は今シーズン、パリSGとの2試合でゴールを決め、“パリSGキラーぶり”を発揮している。メス戦でケズられて「足が痛い」と試合後に話していたが、最強の相手だからこそ燃えるはずだ。

 6月4日には、初のフォトブック『Naturalナチュラル』(双葉社)の発売も控えている。6月の日本代表戦を前に、中村が「ミラクル」を起こしてくれることを期待しよう!

いま一番読まれている記事を読む